遠くへ行きたい 遠くへ行きたい
羽田美智子がやってきたのは和歌山。電車を乗り換えて山をケーブルカーで登っていくが、その先は高野山駅。駅から徒歩20分、大門があったが1200年以上前に空海によって開山された高野山は山全体がお寺の境内になっていて、その中に117の寺院がある。人口およそ2600人のうち、3割ほどがお坊さんという珍しい町。町を散策する羽田がやってきたのは濱田屋。この店は多くの観光客がやってくるが胡麻豆腐を目当てに客がやってくる。昔からの作り方を守っているという。羽田は厨房に入り製造工程を見学することに。高野山ではごまの皮を剥いたものを使用し井戸水を加えながら混ぜていく。液状になったら吉野本葛を加えてダマにならないよう丁寧にとかし、網目の細かいザルでこすことによって滑らかになる。熱を加え混ぜていくが般若心経を唱え、美味しく元気になってもらえるようにとの願いが込められている。塩ごまは吉野本葛で作られるシンプルな胡麻豆腐は和三盆をかけていただく。味の感想に羽田は美味しいと答えクリーミーと答えた。
次に羽田がやってきたのは参拝者のための宿坊。51あるというが気軽にお寺の雰囲気を楽しんでもらいたいと近年にはランチなどを始める場所も。清浄心院にやってきたが、1200年前に空海が建てた寺だという。そして秀吉ゆかりの桜や上杉謙信の戦勝祈願をした由緒ある宿坊で今も多くの参拝客を受け入れる。羽田は精進カレーを食べるが動物性のものは使用しない、車麩を使ったカレー。ルーには柿や山椒を使っているという。味の感想に羽田は車麩に美味しいと答え食感がふわふわだと答えた。次に羽田がやってきたのは奥之院へ。鎌倉時代にこの聖地にお墓を建てたいと納骨が始まり、秀吉や信長達の墓石を建てられている。この墓石群の奥にあるのが御廟。空海がいまだ瞑想を続けていると言われている。生身供という空海の食事を運び儀式を行う。人々を救うため祈りを捧げる空海に一日2回食事を届ける。
奥之院から歩いて20分の場所には壇上伽藍が。空海の修行の場として作り上げられたもので、塔やお堂が建ち並び法要などに使用されるという。国宝の不動堂は築800年以上のもの。羽田はその改修の現場へ。檜皮葺はヒノキの樹皮を用いた日本固有の屋根葺き技術。羽田はその上に乗り柔らかさに驚いた。また口の中で竹釘を入れて効率的に作業をしているというが両手が使用でき不安定な場所の作業も可能に。さらに去年屋根を葺き替えた御影堂があるが人がお参りに来ることによって建物に気持ちがこもり、それが来る人に反射するという。