脚本家 内館牧子

2026年5月23日放送 5:40 - 5:49 NHK総合
NHK映像ファイル あの人に会いたい (NHK映像ファイル あの人に会いたい)

脚本家・内館牧子は恋愛や生き方に悩む女性たちの本音を生き生きと描いた。下町に住む相撲好きの女性が主人公の代表作「ひらり」。最高平均視聴率42.9%を記録する大ヒットとなった。シングルマザーが奮闘する日々を描いた「私の青空」。内館さんは昭和23年、秋田県で生まれて正確は内気で幼稚園ではいじめられっ子であった。憧れたのは横綱・鏡里でラジオの大相撲中継を聞きながら空想にふけっていた。大学卒業後は大手メーカーに入社し、当時の職場を訪ねる映像が残されている。内館さんは社内報作りなどの広報に携わった。給湯室は女性たちの本音が飛び交う憩いの場であった。重要なポストは任せてもらえず、アフター5をひたすら習い事に費やしたという。そうした中、目にしたシナリオ学校の生徒募集の広告。翌日には入学手続きをしていた。仕事の合間をぬって書き続けた脚本は50本にも及んだ。やがて雑誌の新人賞にペンネームで応募し入選した。これをきっかけに放送局主催の勉強会に参加。そして35歳を前に退職を決意し、何の保証もない脚本家への道に人生をかけた。その後は学園ドラマ「中学生日記」などを執筆していった内館さん。連続テレビ小説「ひらり」で脚本家として大きな飛躍をとげた。相撲部屋専属の栄養士になる夢を持ち四人禁制の壁に立ち向かう明るく行動力のあるひらりとまじめな会社員である姉のみのり。対照的な性格の姉妹はどちらも内館さんの分身だという。視聴者からはみのりへの共感の声が多く寄せられた。さらに時代劇にも挑戦し、大河ドラマ「毛利元就」では戦国時代の女性を現代的な視点で描いた。平成12年、大の相撲好きが高じて内館さんは女性初の横綱審議委員に就任して大学相撲部の監督も務めた。大切にしたのは勝負だけでなく、生きる姿勢であった。60歳を過ぎると高齢者をテーマにした小説で人気を集めた。「終わった人」ではエリート銀行員の定年後の生きがい探しをユーモアを交えて描き、ベストセラーになった。内館牧子さんは様々な悩みを抱える人々を繊細に描き、人生にエールを送り続けた77年の生涯であった。


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