自動車部品セクター 事業戦略の転換点

2024年10月16日放送 6:45 - 6:52 テレビ東京
モーサテ 深読みリサーチ

みずほ証券・坂口大陸さんの解説。テーマ「自動車部品セクター〜事業戦略の転換点〜」。自動車部品セクター注目ポイント3つ。1.BEVシフトの失速とその影響。2.当面の自動車生産台数の見通し。3.中国市場のBEVシフトとASEANへの波及リスク。ガソリン車からバッテリーEVへの需要のシフトが進んできた。米国やヨーロッパでそのペースが鈍化している。メーカーサイドの要因として新たな投資が必要となることによってコストがかさむ。米国・テスラ、中国・BYDなど一部のメーカー以外は赤字。ユーザーサイドは販売価格の高さや充電設備といったインフラ不足、バッテリーの充電時間が長いといった要因がクリアになっていない。ヨーロッパでは2015年に発覚したフォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの不正をきっかけにバッテリーEVへのシフトが急速に進んだ。2023年末にはドイツで補助金が打ち切られるなど補助金の減少によって比率の上昇が落ちている。ハイブリッド車の販売は伸びている。今後はプラグインハイブリッド車の販売も伸びる可能性が高い。トヨタやホンダといった日本の自動車メーカーはハイブリッドは得意分野。日系自動車部品メーカーにとってもハイブリッド、プラグインハイブリッド関連製品へ長く収益を稼ぐ。
注目銘柄はデンソー。世界最大級の自動車部品メーカー。トヨタを主要顧客としている。ハイブリッドなど電動車向け製品に強みがあり販売台数世界トップシェアを誇るインバーターなどの電化製品が成長のけん引役。ADAS関連製品の販売も伸びる見通し。トヨタグループを含めた政策保有株の縮減や資本効率改善に積極的。リスクはトヨタなど顧客の自動車生産台数が減少。急速なBEVシフト、急速かつ大幅な円高進行。株価参照。期待値が業績拡大で今年の頭にかけて上がったがその後、トヨタ自動車の減産等があり足元はボトム圏。今後の回復を想定。各社投資判断:ゴールドマンサックス証券・買い、マッコーリーキャピタル証券・Outperform、水戸証券・B+。
2.当面の自動車生産台数の見通し。日系自動車メーカーの生産台数はコロナ禍、半導体不足を経て回復をしてきたが2023年〜2024年に入って以降、勢いは鈍っている。大きな要因は中国市場の変化。BYDをはじめとするバッテリーEVメーカーが台頭してシェアが上昇。日系メーカーが主力とするガソリンエンジン車のシェアが下がってきている。トヨタ自動車は日本での認証問題以降、品質や安全を重視した生産体制を続けている。8月、9月に発生した台風の影響で減産。米国では一部車種のリコールもあり生産が停止。今後はハイブリッド車などの引き合いが強い中で需要はあるので生産は伸びていく。生産、販売で好調を持続しているのは二輪。ASEAN、インド市場は拡大が見込まれる。
注目の銘柄は武蔵精密工業。四輪車用のギアを電動車にも供給。顧客もトヨタ、ホンダといった日系、米国系、欧州系に加えてBYDなど幅広い。二輪車用ギアが高採算。インドでは二輪車用EV駆動ユニットの販売も開始。新規事業への展開も進めている。リスクはグローバル市場の減速、インドやASEANでの二輪市場の低迷。株価参照。二輪車市場拡大の期待と新規事業領域に伸びていくことで期待値は高まる。業績がしっかりと出ることでこの傾向は継続。各社投資判断:モルガンスタンレーMUFG証券・Overweight、丸三証券・買い。日経電子版(2023年11月29日付)。午前7時8分ごろ〜モーサテプレミアムでみずほ証券・坂口大陸さんが自動車部品セクターの注目点を解説。


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