モーサテ きょうの経済視点
木内登英さんのきょうの経済視点は「日銀頼みの財政運営からの脱却」。木内さんは「先週、政府が骨太の方針2024を閣議決定した。プラマリーバランスの2025年度黒字化目標を明記した。過去2年間は自民党内の財政健全派と積極財政派の対立があったのであいまいだったが、派閥解消などもあり、積極財政派の力が落ちているので黒字化目標を明記した。達成は難しい。新しい目標を設定する必要がある。今度こそ達成するための歳出、歳入の改革。成長戦略の具体策を示すことが重要。日銀が国債の買入を減らすので、金利も上がるようになる。国債市場も正常化、政府も日銀頼みを出して自分の責任で財政運営をしていくことが求められる」などと述べた。井出真吾さんのきょうの経済視点は「インパクト投資」。井出さんは「先週、政府が公的年金にインパクト投資を解禁する方針を打ち出した。インパクト投資とは経済的、金銭的なリターンと並行して社会的や環境的にもポジティブな変化を同時に狙った投資。これまで投資というとリターンとリスクで考えることがほとんどだったが、そこに社会や環境を加える。インパクト投資、ESG投資について綺麗事だと揶揄する声が上がる。リターンが出るのかわからないことが背景にある。アメリカの研究などを含めて見ると改善するという結論と改善する証拠はないということが半々。リスクについては下がる研究が多い。リターンが上がらないかもしれないけどリターンが下がれば投資の効率は良くなる。GPIFのミッションは必要なリターンを最低限のリスクで達成すること。公的年金に対しインパクト投資を解禁する流れは正しい」などと述べた。