Mr.サンデー サンデーDOCS
54歳、一人暮らしの男性の給与明細を見せてもらうと、月の手取りは約14万円。去年の収入は150万円ほどで、貯蓄をできる状態ではないという。物価高でも賃金が上がらない状態は、いつまで続くのか。東京都議会議員選挙最終日のきのう石破総理が街頭演説で訴えたのは、自民党が参議院選挙の公約に掲げた現金給付の有効性。さらに公約では「2030年度に約100万円の賃金増加を目指す」としている。実は12年前にも、当時の安倍総理が「1人当たりの国民総所得を10年後には150万円増やす」としていたが、現実とはならなかった。来月に参院選が迫る今、各党が賃上げや手取りアップを強調。きょう投開票を迎えた都議選は、12年に1度参院選の直前に行われ国政を占う前哨戦と称される。番組はそのキーパーソンを追跡した。東京都台東区の小学校体育館に現れた小泉進次郎農水相は、自らのコメ政策をアピールしながら自民党公認候補の応援演説を行った。今回の都議選で自民党は「裏金」の問題で逆風にさらされ、物価高対策の現金給付に対しても反発が強まっていた。そんな中、人気にあやかりたいと「小泉頼み」の風潮がみられた。国民民主党は「手取りアップ」を掲げ、去年の衆議院選で議席を4倍に増やす劇的な飛躍を遂げた。今回の都議選では議席ゼロから18人もの候補者を擁立したが、山尾志桜里氏の公認取り消し騒動などを受け風向きは急変。去年ほどの勢いは感じられないものの、玉木雄一郎代表の演説に集まった人には若い世代が目立っていた。参院選で再び風を起こすことができるのか、それを占う象徴的な候補者が練馬区の山口花候補。16人が7つの議席を争う激戦区で最年少の新人候補者が、現職の壁を破ることができるのか。