TBS NEWS (ニュース)
自民党の森山幹事長ら与党議員団が約7年ぶりに中国・北京を訪問し、王毅外相ら政府要人と会談した。関係改善の一歩となったのか。与党議員団に同行したひとりは「日中関係改善に向けた前向きな発言もあり、変化は感じた」と話すなど、議員団による訪中の意義を強調した。今回、森山は「日中関係が改善したと実感できるような成果を出していくことが不可欠」として、日本の水産物の輸入規制を早期に撤廃することなどを求めた。ただ、中国側からは「安全であれば輸入を再開する」という意向は示されたものの、具体的な時期までは結論を得られなかった。きょう、森山らは中国共産党“ナンバー2”の李強首相と面会するが、まもなく米国のトランプ政権が誕生し、米中関係が冷え込む可能性がある中、日本との安定的な関係を大切にしたいという中国側の思惑も透けて見える。今回、王毅外相ら政治要人との会談で両国の関係改善のために双方が尽力することが確認されるなど、交流再開の第一歩として一定の成果があったと言えそう。一方で、台湾情勢や在留邦人の保護など、両国の間に山積した課題に具体的にどのように成果を出していけるのかが、今後、問われることになる。