今夜はナゾトレ 2大“黄金の世界遺産”に潜入SP
900年前、中尊寺金色堂は3万枚以上の金箔を使い、金色のお堂として誕生。西暦850年に開山した中尊寺。1105年、奥州藤原氏が造営を開始。境内に国宝8件と国の重要文化財21件があり、当時の様子が良好な状態で保存されていることから世界遺産に登録された。金色堂は覆堂と呼ばれる建物に守られ、保存されている。1124年に建立され、1951年に国宝第1号となった。900年前の日本では東北でしか金が採取されなかったという。そのため、全面金箔張りの金色堂を作ることができた。また、黄金は極楽浄土の象徴だった。建立当時は屋外にあったと言われている。問題「金色堂の建立時に計算に入れたものは?」。正解は「太陽」。参拝者が拝む際に極楽浄土がある西を向くような設計にされたと考えられている。
金色堂の中には33体の仏像が安置されている。全てが国宝に指定されるほど精巧で美しい姿を今に残している。螺鈿細工で装飾された柱は美しい極楽浄土を表現したと伝えられている。問題「金色堂の屋根に行った美しさの工夫は?」。正解は「木を瓦の形に彫った」。創建当時から軽い木の板を屋根に敷く小瓦葺という技法を使用することで重さによって軒のラインが歪むことを防いでいた。
昭和25年の発掘調査の際、藤原氏4代の遺体を発見。棺に金箔と漆が塗られたことで抗菌作用があったため、長期間保存できたと考えられている。問題「棺の中から見つかったものは?」。正解は「花の種」。4代・泰衡の首が入った桶から約100粒のハスの種を発見。ハスの種は約50年後の1998年、開花に成功。
平泉は中尊寺エリア・毛越寺エリア・観自在王院跡エリア・無量光院跡エリア・金鶏山エリアの5か所で構成され、2011年にその全てが世界遺産に登録された。850年に創建された毛越寺。2代・基衡と3代・秀衡によって造営された。浄土庭園は極楽浄土を表現するために仏堂と庭を合わせた庭園。さらに自然を庭の中に表現することが極楽浄土を表現することと考えられていた。最も大事なのが海を表す「大泉が池」。問題「池にした工夫は?」。正解は「海岸の岩を持ってきた」。約50km離れた三陸海岸の岩を運んだという。
3代・秀衡が世の平和を願って建立したと言われる無量光院跡。現在、建物はなく、残っているのは土台の石のみ。問題「無量光院が模した建築は?」。正解は「平等院鳳凰堂」。