Newsモーニングサテライト プロの眼
AI産業 アメリカ経済への影響。李智雄氏に話を聞く。エネルギー価格の上昇はリスクにあるが、米国経済は全体として堅調さを維持している。カギを握るのはGDPの約68%を占める個人消費にあり、個人消費を支える要因は、OBBBA(大型減税法)の税還付効果、株価・不動産価格の上昇による資産効果。米・実質GDP成長率への寄与度のデータを紹介。今年の成長のかなりな部分をAI投資が下支えしているとみている。AI関連投資などがGDPに占める絶対的なシェアはまだ小さいものの成長率が際立って高いが故に成長への勢いが大きくなっている。我々はAI投資を景気サイクルに連動した一時的なブームではなく、長期に渡る持続的なトレンドではないかと判断している。実質設備投資額のデータを紹介。非AI関連に関しては金利の上下に伴って投資も上下に動くという非常に循環的な動きを示している。ただ、AI関連に関しては金利の動きに関係なく一貫して上がっている。AI投資の金利への感応度は非常に低いと言わざるを得ない。各社に共通するのは意識の変化であり、以前は投資するコストというのが判断の中心であったが、今は競争上の劣位に陥るリスクを重視し、危機感こそが金利環境に左右されない構造的な投資拡大というのを支えていると考えられる。従業員1人あたりの生産性のデータを紹介。特に25年に関してはAI感応度の高い産業で生産性が5.7%上昇した一方、低い産業は-1.1%低下している。つまりAIを仕事に組みやすいかどうかで生産性への影響が明確に分かれている。米国のAI投資はGDPを総額で1%ポイント程度押し上げたが、AI投資に使われるGPUやサーバーは輸入依存度が米国は高い。GDPは国内総生産なので海外で生産されたものを輸入するとGDPが控除する控除攻撃に当たる。よってAI関連投資の資本財の輸入というのは控除されるわけだが、AI関連投資は26年の予測の中で1.03%程度GDPに寄与されるとしたが、輸入分が抜ける形になるので、輸入を控除した後のAI投資の国内の寄与というのは0.15%程度にとどまる。逆に言うとこの分だけ残りの恩恵が米国に輸出している輸出国側に流れるという構図になっている。つまり米国のAI関連に強気であるということはアジアの輸出関連の成長にも強気であるというふうに言える等と解説した。
