NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
日本製鉄がUSスチールの買収計画を発表したのは2023年12月。USW(全米鉄鋼労働組合)が非難する声明を発表し反発が広がった。大統領選挙を控え政治的論争に発展。トランプ氏は「私なら即座に絶対に阻止する」と述べた一方、バイデン大統領(当時)は「完全にアメリカ企業であり続けるべき」と語っていた。こうした中、審査を行ってきたのはアメリカ政府のCFIUS(対米外国投資委員会)。買収を認めるかどうかの判断はバイデン前大統領に委ねられ、今年1月に国家安全保障上の懸念を理由に買収計画について禁止する命令を出した。2月に就任したトランプ大統領は日米首脳会談後の会見で「多額の投資を行うことで合意した。買収ではなく投資は気に入っている」と述べ、2日後には日本製鉄が子会社化する形での買収を認めない考えを示した。4月にトランプ大統領はCFIUSに買収計画の再審査を指示する文書に署名。5月9日の会見で日本製鉄の今井正社長は「出資する以上リターンがなければならない。完全子会社化が交渉の出発点であることは今も変わっていない。交渉を真摯に詰めさまざまな提案ややりとりをしている最中」と述べた。