世の中のタイプ別診断に番組なりに向き合う。若者の間では16タイプの性格診断がコミュニケーションツールになっている。人がタイプ別診断にハマる理由について、心理学者は「何らかのラベルを貼ることで理解が進み、心の安らぎにつながっているのでは」と指摘する。

心理学の専門家が作った最新のタイプ別診断を用意した。ゲストは新納慎也さん、翼和希さん。新納さんは「占いとかこういうものを全く信じないというポリシーで生きておりますが、一通りはやります」と話した。

タイプ別診断のはしりとなったのが、 80～90年代の血液型診断。血液型と性格を紐づける考え方は広く定着していたようで、会社の人事に影響を及ぼすことも遭った。元プロ野球選手の田淵幸一さんは、血液型診断を信じて戦略に活かしていた。99年には動物の占いが流行った。2007年は、脳内を漢字で暴く診断が4か月で5億回楽しまれるほど流行った。

新納さんは動物占いで猿だったと話した。スタジオでは出演者の動物占いと脳内メーカーの結果を紹介。鈴木アナと華丸の動物占いの結果は、同じ虎だった。動物占いは四柱推命を元に作られ、血液型診断は科学的根拠は証明できない。脳内の診断について、開発者に話を聞いたところ、「全くのランダム」とのこと。番組では鈴木アナの名前にスペースを入れたりかな表記を変えたりして脳内診断を試し、名字をカタカナにすることで脳内の漢字を全て「愛」にすることに成功した。

番組では年代・性別もバラバラな8人に協力してもらい、性格についてのアンケートに協力してもらった。分析結果を全員に渡し、全員がその分析結果をほぼ合っていると答えた。しかし、渡した分析結果は、みんな同じもの。合っていると感じるからくりはスタジオで解説する。

スタジオには、VTRの実験にも協力した心理学者・谷伊織さんが登場。今回の実験で回答者に渡された結果には、バーナム効果が用いられている。バーナム効果とは、一般的な特徴や説明を自分だけに当てはまると勘違いしてしまう心理現象。タイプ別診断にもよく利用されている。タイプ別診断はあくまでエンタメ。ただ、タイプ分けのメリットは情報を整理し理解を助けることで、納得・安心につながること。

東京・表参道の美容室では、自分に似合う髪型が決められないお客さんに、AIによる顔のタイプ診断を提供している。この診断を受けたお客さんはリピート率が高い。婚活イベントでもタイプ別診断が生かされている。胸元にはAIによって分析された性格タイプをつけて参加する。タイプ分けがコミュニケーションのきっかけになるという。

婚活で利用されているタイプ別診断について、大吉は「信用する信用しない別にして婚活イベントとかでいいきっかけにはなる」とコメントした。

若者がハマる性格診断「MBTI」を紹介。60問の質問に答えることで、巨匠・起業家などのタイプに分類される。最大の特徴は、タイプにアルファベット4文字が使われていること。それぞれの文字に性格特性を表している。元は韓国で流行した。コミュニケーションに使われている。20代の番組スタッフ4人は全員自身のタイプを知っていた。

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MBTI

新納さんは、MBTIは韓国の友人に必ず聞かれるからケータイのメモに入れていると話した。心理学者の谷さんは、この診断には注意が必要だと指摘する。MBTIそのものは古くからあるユングの心理学による性格検査だが、今流行しているMBTIは全くの別物で心理学的に根拠はまったくない。エンターテインメント目的でやる分には問題ないが、大事な決断には利用することは好ましくない。番組では、谷さんを含めた心理学者たちや診断コンテンツ制作会社により、新たな性格診断を作成した。その名も「OCEAN性格診断」。海に関連する職業を元に32にタイプ分けする。30の質問に5択で答え、3分くらいで回答が済む。鈴木アナの結果は、大胆不敵でちょっぴり天然な海賊船の船長。大吉も同じ結果だったと話した。OCEAN性格診断も楽しんでもらい、ちょっとした自己理解に役立てる程度が良いとのこと。