- 出演者
- 名倉潤(ネプチューン) 河本準一(次長課長) 熊切あさ美 三輪晴香
オープニング映像。
千葉市には平壌温飯をはじめ本場の北朝鮮料理が味わえる店「ソルヌン」があり、好評を博している。店の看板メニューは鶏、豚、牛肉を煮込んだ秘伝のスープを注いだ平壌冷麺。店を切り盛りするのは33歳のムン・ヨンヒさんで、15年に脱北した。母国では裕福な家庭で育ったが、お湯が出ると知ったのは日本に来てからだという。また、電気も使える時間は限られていた。電気が供給され続けたのは公共機関、金正日と金日成の銅像だった。北朝鮮では韓流ドラマに憧れる若者を懸念し、外国産エンターテインメントの観賞は法律で禁じられた。ヨンヒさんは過去に3度、銃による処刑を目にし、見せしめの意味合いもあってか競技場などに大勢の人が集められたという。
ヨンヒさんの祖母が先に脱北を試みるも、中国で拘束されて北朝鮮の収容所へ。痩せ細った祖母からは「広い世界に行ったほうがいい」と言われ、ヨンヒさんは1人で脱北に踏み切った。協力してくれる女性ブローカーがいて、夫は北朝鮮警察だった。袖の下を渡すと、夫は警察の権力を使い、国境警備隊にヨンヒさんを見逃すように指示した。ヨンヒさんは雨で増水していた川を泳ぎきり、中国へ。別のブローカーと合流するも中国側の警戒が厳しく、北京から約3000km離れたラオスの韓国大使館を目指した。だが、中国の公安に拘束されてしまう。
中国の公安に拘束されたヨンヒさんは所持していた全財産、貴金属などを差し出し、見逃して欲しいと懇願した。すると、解放され、ラオスにある韓国大使館に到着。16年5月、韓国籍を取得し、翌年には母と弟も脱北を成功。料理人だった母とソウルに平壌冷麺専門店をオープンさせた。韓国で焼肉店のオーナーをしていた勝又成氏は分からないことがあると、ヨンヒさんに助け舟を出した。2人は交際して100日後には結婚した。
NHKの番組で店が取り上げられると、日本人客も訪れるようになり、好評を博した。ヨンヒさんは成さんと日本に移住し、千葉市に2号店をオープンさせた。命を懸けて脱北したのはヨンヒさんにとって英断だったという。
エンディング映像で、熊切あさ美の「大嫌いだけど 大好きな人」が流れた。
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