2025年7月23日放送 11:05 - 11:30 NHK総合

すてきにハンドメイド
日本の伝統工芸 一閑張り

出演者
洋輔 森泉 
日本の伝統工芸 一閑張り
今回は

きょうは、日本の伝統工芸・一閑張りで作るかごバッグを紹介する。一閑張りは、竹や木の骨組みに和紙を貼り重ね、柿渋や漆で仕上げる伝統工芸。軽くて丈夫なのが特徴。穴があいても、補修して使える。柿渋で仕上げることで、防虫などの効果もある。講師は、表具師の児玉。現在は、和紙のアートワークを発信している。今回の作品には、表具のノウハウがこめられているという。

キーワード
京都府
作品に込められた 表具の技

表具について、児玉は、和紙にのりをつけて、掛け軸などを仕立てる仕事だなどと説明した。児玉が仕立てた屏風を紹介。児玉は、日本の伝統的な屏風は紙ちょう番、隙間がないため、風を防ぐことができるなどと話した。児玉は、親方が仕立てた掛け軸を紹介し、書や絵画を本紙といい、本紙の周りのきれや和紙の取り合わせを考えて仕立てるのが表具師の仕事、本紙やきれの裏に和紙を貼る裏打ちという技法で丈夫になっていて、本紙を守ることができるなどと話した。喰い裂きという技術で、和紙の境目がわからないように仕立てられているという。今回の作品にも、この技術が使われている。

表具の技 喰い裂き

喰い裂きを披露した。竹べらで溝を作り水をつける。和紙の繊維を重ねる。

かごバッグの作り方

一閑張りのかごバッグの作り方を紹介した。下張り用には丈夫な手すきのこうぞ紙を選ぶ。はけはタワシなどの身近な道具で代用可能。裁ち端から1.5cm程度の位置に定規を当て竹べらでなぞって溝を作る。はけに軽く水をつけて溝をなぞる。数回に分けて徐々に水を入れる。和紙を引っ張りながらちぎる。同様にして4辺の裁ち端をちぎる。でんぷんのりに少量の水を加えて練る。はけの根元まで水に浸しておく。はけにのりを含ませて和紙の裏面全体に塗る。はけを放射状に動かすとムラなくきれいに塗れる。のりを塗った和紙を手で小さくちぎる。底面にのせて手でなじませる。毛の硬いはけでたたき込む。ちぎった和紙を端を重ねてのせてはけでたたき込む。同様の工程を繰り返してかごの表面に和紙を貼っていく。かごの縁は和紙の辺の部分を使うとまっすぐきれいに仕上がる。外側すべての面に和紙が貼れたら一晩おいて乾かす。

オリジナルかごバッグを作ろう

墨染めはすずりですった墨を好みの色に薄めてはけで全体に塗る。丁子引きははけに墨などの染料をつけてしま模様を引く。丁子引きに挑戦した。

表具の職人技に密着!

児玉綾子さんの仕事場は東京都江東区にある工房。児玉さんは表具師歴50年の伝統工芸士・岩崎さんのもとで勉強中。いま任されているのが1000年以上の歴史がある佐野厄除け大師の襖の張り家作業。数種類の和紙の層でできていて、それぞれに役割がある。

キーワード
惣宗寺江東区(東京)

岩崎さんの匠の技を拝見。古い掛け軸の仕立て直し。掛け軸は巻くので傷んでしまうため、50年、100年単位で直す。古い裏打ち紙をはがし、あらたな裏打ち紙を貼る。

オリジナルかごバッグを作ろう

上張り用の和紙を喰い裂きで好みの形にカットする。ポイントは定規の代わりに皿やコップなどを使うと丸い形のパーツを作ることができる。下張りと同じ要領でパーツの裏側にのりを塗り好みの場所に貼り付ける。パーツの場所を決めたらたたいてなじませる。ポイントは和紙の表面がボサボサしてきたら水をつけたはけでなでて落ち着かせる。

スタジオトーク

一閑張のかごバッグ完成。最後は防水スプレーや好みのコーティング剤で仕上げる。児玉さんは「なかなか表に出ない表具の仕事だが、みなさんに見ていただいてすごく嬉しかった」などとコメント。

すてきにハンドメイド 洋輔セレクション
みなさんの作品どしどし募集中

山口県の倉迫さんの作品を紹介。思いつきでバッグの取っ手を革製のものにしたという。兵庫県の松本さんの作品を紹介。コットンが入ったグラデーションの糸で編んだという。糸をほどいたら涼し気なトップスになったという。

キーワード
兵庫県山口県
テキスト

一閑張のかごバッグの作り方はテキストにも掲載。

キーワード
NHK出版すてきにハンドメイド
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