- 出演者
- 洋輔 乙葉
ぷっくりとしたフォルムの猫。後ろには入れ口があり、スマートフォンが収まる。素材は羊毛。これをフェルト化させ、しっかり作っているので、スマートフォンを優しく守ってくれる。この作品を作ったのはフェルト造形作家・ヒロタリョウコ。羊毛の特徴やフェルト化について研究を重ねること28年。今回そのノウハウを惜しみなく伝授。
- キーワード
- 猫
今回の講師はフェルト造形作家・ヒロタリョウコ。羊毛の繊維が絡み合って縮むことをフェルト化というが、方法は大きく2つある。1つはウェットフェルト。洗剤を混ぜたぬるま湯をかけて縮めていく。もう1つはニードルフェルト。ギザギザが付いた専用の針を羊毛に刺して縮めていく。
猫のスマートフォンケースの作り方を紹介。今回の作品はウール100%の中でもメリノウールという細い繊維で絡みやすい羊毛がオススメ。本体用の羊毛を量って17gずつ2つに分ける。さらに17gを3等分する。これが本体の前側に使う羊毛になる。後ろ側も同様に分ける。土台用型紙は緩衝シートで作る。縮む分を考慮して出来上がりの1.5倍ほどの大きさになっている。作業台に濡らして絞ったフェイスタオルを置き、その上に気泡緩衝シートを凸面を上にして置く。このシートの下半分に型紙の耳を右側にして置き、羊毛を3層に重ねていく。3等分した1つを使って1層目。型紙に対して縦方向に4段に分けて羊毛を置いていく。羊毛は先を持ってゆっくり引っ張るとちぎれる。ちぎったら耳の端に置く。続けて縦方向に置く。2段目は1段目に2cmぐらい重ねて置くのがポイント。3・4段目も同様にするが、羊毛は型紙からほんの少しはみ出すようにする。全体を見て薄いところに羊毛を重ねてムラ無く埋める。2層目は上下に分けて羊毛を置く。上の段に羊毛を置く時はちぎって手に持っている方が型紙の端に来るようにする。羊毛を縦横に交差させることで、フェルト化する時に繊維が絡みやすくなる。2層目は耳の部分には羊毛は置かない。下の段も手に持っている方が型紙の端に来るようにする。これは手に持った方がより羊毛の量が多くなるから。羊毛が多くなると、フェルト化した時に分厚く丈夫になり、中身のスマホを守ってくれる。3層目は1層目と同様に置く。3層目が出来たら全体を手で抑えてなじませる。
羊毛をちぎる時は両手の間を10cm程度空け、毛先を人差し指・親指で挟み、ゆっくりと抜いていく。模様をつける場合は3層目に少量の羊毛をのせる。続いて洗剤液を作る。500mLのペットボトルに40℃前後のぬるま湯を入れ、食器用洗剤を2~3mL入れる。泡立ちが良いものの方が羊毛がよく絡む。よく振って混ぜたらペットボトル用のじょうろの口をセットする。羊毛全体にまんべんなく洗剤液をかけていく。ペットボトル3分の1くらいの量を目安に。
猫のスマートフォンケース作りを紹介。羊毛を型紙に貼り付け上に気泡緩衝シートを乗せ羊毛が型紙とシートにぴったりつくように手で押さえる。全体が張り付いたら型紙側が上になるよう裏返し、型紙からはみ出している羊毛を折る。耳の部分は切り込みをいれ、先の部分はひだができないよう中央に向け伸ばしながら、まっすぐな部分な沿いながら、カーブ部分は耳同様に折っていく。耳が左側の状態で羊毛を3層のせ洗剤液をかけシートで挟んで貼り付ける。くっついたら裏返しはみ出た羊毛を折りなじませる。フェルト化は4ステップで行う。1表面の羊毛同士を絡ませ離れないようにする。ポリ手袋をはめ外側から内側に向かってこする。
フェルト化ステップ1に挑戦、前・後ろを焼く5分ずつこすっていく。だまになっている部分は伸ばせるなら伸ばし、固まりそうならカットする。耳は方向を変えてこすっていく。水分が多すぎる場合はスポンジで吸い取る。絡んでいるとつまんで見ると全体が持ち上がるということ。
猫のスマートフォンケースの作り方を紹介、フェルト化ステップ2は約30cm約16cmを目指し縮めていく。濡れタオル、気泡緩衝シート、棒を使用。端から6~7cmに棒を置いてシートを被せ棒を芯に巻き、さらにタオルを巻き付け50回程度転がす。ポイントは手を左右に動かしながら力が全体にいきわたるようにすること。4方向×前・後ろ側で同じ回数と同じ力で転がしていく。
フェルト化 ステップ2に挑戦中、丈30cm幅16cm程度に縮まるよう転がしていく。前後1・2cmは良いということ。このあとケースの入れ口を作り袋状にする。
猫のスマートフォンケースの作り方を紹介、左右と上から0.7cmの場所の片側に切れ込みを入れ型紙を取る。本体縁を両手で撚るようにもみながら一周しフェルト化させる。フェルト化3、気泡緩衝シートとタオルだけで転がす。耳を下側にし端からできるだけ細くきっちり巻く。タオルを巻いて50回程度転がし、本体縁を両手で撚るよう揉んでいく。丈約27cm、幅約146cmになるよう4方向×前・後ろ側で同じ回数・力で転がしす。ステップ4ができあがり寸法まで縮める。本体をタオルだけで端からしっかり巻き力を込めて30回程度転がす。
乙葉と洋輔がフェルトを転がし丈22cm幅11.5cmに縮めることに挑戦。この後は、水で押し洗いして洗剤を取り除き、乾いたタオルに挟んで水分を取り除く。そして立てかけ、一晩おいて乾かすとのこと。
仕上げ用型紙に図案を移し、耳、目、鼻を切り抜いて口は線どおりに切り込みをいれる。フェルト用スポンジ台に乗せて、耳の輪郭から刺していく。まず羊毛を少し取って、糸をよるように細く引き伸ばす。耳の輪郭線に沿わせて置き、貫通させないように軽く刺す。またニードルは垂直に刺す。輪郭が出来たら内側を埋めていく。全部刺せたら、中温のアイロンをかけて、けばだちをおさえ仕上げる。
乙葉と洋輔がニードルフェルトに挑戦した。集中して刺し続けてしまうと深く刺しすぎて裏面までいってしまい、入らなくなるので都度確認が必要とのこと。
入れ口から1.5cm下の側面に目打ちで穴をあける。次に内側から革ひもを通してウッドビーズを通す。そして抜けないように革ひもの端をひと結びしてスマートフォンポシェットの完成。
乙葉は「作るのが楽しかったので、今度は色違いとかプレゼント用に作ってみたい」とコメントしていた。
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