- 出演者
- 岩渕梢
昨日、政府は骨太の方針の原案を公表した。この中で年金制度の見直しを議論し、年末までに道筋を示す方針が示された。どのような形で制度を維持していけばよいのかという点などが検討されていく。具体的には会社員などが加入する厚生年金の加入者を増やせないか、もう1つは自営業者などが入る国民年金の財政を強化して支給水準を引き上げられないか。厚生年金の加入者を増やす適用拡大について、焦点になっているのは短時間勤務の人たち。具体的には、週20時間から30時間の間で働いて賃金が月に8万8000円以上ある人。厚生年金の保険料というのは本人以外に会社も半分負担しているが、規模の小さい会社はその負担が大きくて経営に影響を与えるため配慮されてきた。今、議論されているのは企業規模の要件を撤廃するかどうか。もし撤廃されるとおよそ130万人が新たに厚生年金に加入する見通し。一方で、中小企業への影響を懸念する声もあるので、支援策も含めて丁寧な議論が求められていく。厚生年金では、他にも在職老齢年金という働く高齢者の年金を減額する制度の見直しが議論されている。見直されると高齢者雇用のさらなる拡大が期待できるが、一方で年金が多く支払われるとその分、将来世代の支給水準が下がるのではないかという懸念もある。
国民年金は基礎年金とも呼ばれ、自営業や一部の非正規労働者などはこの国民年金だけを受け取っている。満額でも月に6万8000円と、それだけでは生活できないという声も聞かれる。この支給額を増やすため保険料の納付期間を延長できないか議論されている。今は原則20歳から60歳になるまで40年間保険料を支払う仕組みだが、これを65歳になるまで5年延長できないかというもの。5年延長すると保険料の負担は今の水準で単純に計算するとおよそ100万円増えることになる。一方で、支給額はこれまでの試算では年間で10万円程上がる計算になっている。延長の対象となる人は自営業者など国民年金だけに加入している人。また厚生年金に加入している人でも例えば60歳以降は退職して働かない場合、今は保険料を支払う必要はないが、もし納付期間が延長されれば支払う場合も出てくる。一方厚生年金に入って65歳まで働き続ける人は今も保険料を支払っているので新たな負担はない。そして基礎年金が強化されると厚生年金の人の支給水準も上がっていく。国民年金というのは半分を国の負担、つまり公費で賄っているため年金が拡大すれば国の負担も増えていく。将来的には1兆円を超える財源が必要になるという試算もあり、それをどう確保していくのかが大きな課題になる。給付と負担のバランスをどう取るのかが重要。議論について国はこの夏に財政検証を公表する。国はその結果を踏まえて年末までに結論をまとめる予定。
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