- 出演者
- 安田章大(SUPER EIGHT) SHELLY
世界をめぐることで日本の「当たり前」を見つめ直す番組。今回のテーマは「性を学ぶということ」。
MCの安田章大、ゲストのSHELLY、番組キャラクターのもやもやさんによるトーク。性に関するもやもやが話題。SHELLYは性に対して男と女のルールが違うこと(男性は性的経験がないとダサいなどと言われることがあるが、女性はそうではなくむしろ“はしたない”などと思われることがある)を挙げた。SHELLYはYouTubeなどで性に関する情報発信をしており、セックスレスや子どもへの性教育などいろいろな相談を受けていると話した。ここで「性について学ぶためのきっかけやツールにたどり着くのが難しいことにモヤモヤする」「結婚後セックスレスの状態が続いていた。誰にも相談することができず辛かった。性の悩みを聞いてくれる場所があったらよかった」などの視聴者からのもやもやの声が紹介された。大人になっても学んでいなかった性の知識について話題になり、SHELLYは「妊活してから初めて排卵と生理が違うということを理解した」と話した。学ぶことで、すべてが意味のある大事なものだということが分かったら、自分の体を愛おしく思ったという。
性について海外の事情を紹介。アメリカでは性との向き合い方が変わってきている。インスタグラムなどでは性に関する知識や自分の体を肯定する考え方などが学べるコンテンツが人気となっている。性に関することも“心身の健康の一部”と捉えて大事にしようという考え方が広がってきている。性に関するポッドキャストをしているセラピストの女性(ヴァネッサさん)とその夫を取材した。アメリカでは州や学校によって性教育の方針は異なる。避妊などについて教えることを必須としていない地域もある。性の問題の根本的な原因は知識がないことだとヴァネッサさんは語る。自分が学ぶことで得た気づきを広めていきたいと思い、ポッドキャストを始めたという。夫婦で視聴者からの性の相談に答えている。アメリカでも性の話をオープンにすることへのタブーはあるが、性の話をしなければ誤解にもつながる。
アメリカで性を学ぶ場は、ポッドキャストなどのコンテンツにとどまらない。専門家によるセラピーに通いながら性との向き合い方を学ぶ人もいる。ローレンさんは客室乗務員として世界中を飛び回っている。敬虔なクリスチャンの家庭で育ち、性に関する情報に触れる機会が少なかく、性に関心を持つことに罪悪感もあった。性について自分の気持ちを相手に伝えることができず、性的同意などについて問題が生じた。番組スタッフはローレンさんがセラピストに会うのに同行させてもらった。アメリカには性の悩みについてサポートするセックスセラピスト(認定資格)が1100人以上いる。ローレンさんは「セックスで挿入を断ったら相手を失望させるのではないか」という悩みを相談した。自分の気持ちを伝えるのが苦手だというローレンさんに、セラピストは「セックスの時以外でも人に物事を頼むことに慣れてください。慣れてきたらセックスのときも頼んでみるといいでしょう」などとアドバイスした。ローレンさんは少しずつ自分自身の思いと向き合っている。
大人必修にしてほしいことはあるかと問われ、SHELLYは「性的同意」だと答えた。「してもいいよ」ではなく「したい」という積極的な同意でなくてはならない。性について様々な考えの人がいるなかで、それぞれの方法で向き合うにはどうしたらいいかということが話題に上がった。SHELLYは「知識は全員持っていたほうがいい」とした上で、「その先の部分を追求するかどうかはおのおので」などと話した。さらに、アセクシャル・ノンセクシャル(性に興味がない)についても言及した。安田章大は自分自身だけが正解ではなく、それぞれに正解があると話した。続いて、“子どもや若い人と生の学び”についての話題。「2歳半の娘のお尻を親族に触られる」「学校では性感染症や生命誕生の仕組みは学ぶが、その中心にある性行為については詳しく教わらない」などの視聴者からのもやもやの声が紹介された。子どもの頃の性教育の経験について、安田章大は小学生の頃に担任の先生が、自分の奥さんの子どもが生まれる時の映像を撮影していてみんなに見せたことについて話した。今でも鮮明に覚えているという。SHELLYは高校生のときに保健体育の先生が「避妊の写真が教科書にあるから見とけ」とだけ伝えてそれ以上の説明をしなかったことを話した。当時のSHELLYも「それダメでしょ」と思ったという。もやもやさん(きゃりーぱみゅぱみゅ)は、精子と卵子が合体したら子どもが生まれることは理解したが、それが具体的に何なのかわからず先生に聞いたが「それは大人になったらわかるよ」という回答に留まったことについて話した。
性について海外の事情を紹介。ミッフィーが生まれた国・オランダは、多様性を大切にする国。2001年に、世界で初めて同性婚を法制化した。街の中にも子どもが性に触れられる機会がたくさんある。NEMO科学技術博物館では性におけるコミュニケーションの大切さや、人によって感じ方が違うことなどを体感で学べる展示がある。番組はオランダの小学校(10~11歳のクラス)を取材した。オランダでは初等教育の段階から、どうしたら赤ちゃんができるのかなど、ごまかすことなく正しい情報を伝えている。2012年からは性の多様性の大切さについて教えることも義務化された。性の授業では、子どもたちがこの先直面しそうな場面を提示して考えさせることを大切にしている。取材の日は「恋人に『Tシャツを着ていない写真を送って』と言われたら?」「友情と恋愛の違い」などを考えさせた。
オランダでも早くから性教育をすることを心配する人がいることが紹介された。SHELLYは子どもへの性教育は、全部教えなきゃいけないということではなく、「私(親など)とはそういう話していいからね」という道を作ってあげることだと話した。小さい頃から子どもが親に性に関する相談をしやすい環境を作っておくことが大切。安田章大は性を学ぶことで人との交わり方や距離感、生き方などを学ぶが、現状では性を学ぶこととそれらは乖離されているように感じていると話した。SHELLYは「性教育は人権教育」、性教育をしないということは人権を守っていないことと同じだと話した。小さい頃からしっかりと性教育(体と心について)を教わっている人は、加害者にはなることは少ないと思うとのこと。
- キーワード
- 性教育
もやもやさんがエンディングの挨拶をした。
「あしたが変わるトリセツショー」「サラメシ」「ドキュメント72時間」「所さん!事件ですよ」の番組宣伝。
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2024年1月4日(23:15)