- 出演者
- -
オープニング映像。
まず日本からトロントへ、所要時間は12時間。トロント到着後、向かったのは車で3時間のキングストン。宿泊先に選んだのは歴史を感じさせる建物「ザ・シークレット・ガーデン・イン」。毛皮の公益で財を成した商人により19世紀末に建てられた邸宅、現在はブティックホテルに改造されている。メイナードは今回の旅で、新たなカナダの魅力を見つけたいとのこと。
町を見下ろす丘の上に、キングストンを語るのに欠かせないスポット「フォート・ヘンリー」がある。堅牢な城塞は1830年代に建てられた。訪ねてみると、ユニークな歓迎を受ける。スタッフのマーク・ベネットさんは本物の軍人ではないが、生きた博物館のコンセプトのもと訓練を受けたスタッフが砦の様子をリアルに再現している。訓練の成果が毎日披露される、実際に火薬を使ったデモンストレーションが行われる。そもそも砦は1812年、米英戦争が勃発し当時イギリス領だったカナダはアメリカの侵略に備えて砦を築いた。オンタリオ湖の対岸はアメリカ。キングストンは最前線で、当時としては最新の兵器が装備された。その後無用になった砦は放棄され、廃墟になっていたが歴史を伝えるため再建された。
町のシンボルと言えるものがもう一つ、1841年創立のクイーンズ大学。メイナードは5年間学んだ、日本に行く決断をしたのは在学中のことだった。時計台があり大学のアイコン的な存在。グレーで統一された建築とともにキャンパス内の魅力スポットは美術館「アグネス・エザリントン・アートセンター」。レンブラントやレンブラント派のコレクションが充実している。観光客も訪問出来る。ウォーターフロントの絶好のロケーションにあるTettという施設。目を引く建築は19世紀の醸造所をリノベーションしたもの。音楽に関するユニークな活動が行われていると聞き、立ち寄ってみる。“全ての人に音楽を”地元で活躍したミュージシャン・ジョーが唱えたモットーを受け継ぎ、この団体は約20年間活動している。「エイプリル・ワイン」というカナダで有名なバンドが寄付した楽器もある。ギターは種類も豊富でメイナードも興味津々な様子。
キングストンは音楽やアートが盛んな場所、町を歩くと色々な創作活動に出会える。メイナード自身、バンド活動を始めたのもこの町だった。メイナードは大学時代の親友と久しぶりに会うことにした。マット・ポワリエさんは大学の寮でルームメイトだった、今もこの町でアーティストとして活動している。メイナードが弟のブレイズと初めてセッションしたのも、この町のアパートのリビングだった。仲間がその様子を撮影していた。
- キーワード
- The Tragically Hip
キングストンの港、沢山の観光客が遊覧船に乗り込んでいる。目指すはカナダ有数の絶景スポット「サウザンド・アイランズ」。船だけでなく観光ヘリのツアーも人気で、パイロットのエリゼさんに案内をお願いした。オンタリオ州で水が織りなす絶景と言えば、もう一つはナイアガラの滝。さらに「ナイアガラ・テイクス・フライト」というVRで滝を没入体験できる、新しいアトラクションも加わり、楽しみ方のバリエーションが増えている。ナイアガラを流れ落ちた水はオンタリオ湖を通り、セントローレンス川となって大西洋に注いでいる。この水路に運河が加えられて、水路網はカナダの発展に欠かせない役割をはたした。メイナードはその1つリドー運河を辿って、オタワを目指す。
キングストンからオタワへ、約200kmの区間は世界遺産リドー運河を移動する。途中、ロックという水位を調整する施設が47個もある。キングストン近郊のシェフィーズ・ロック、運河を管理しているのはカナダ国立公園管理局。担当者のギーさんとロックを訪ね、作業を体験させてもらう。指示を受け、ボートが水門と水門の間に入っていく。ここでは200年近く前に作られたシステムが今も現役。チェーンを巻くと今まで開いていた水門が閉じる仕組み。反対側の水門を開けてボートを通す。運河の旅を楽しむためにとっておきの乗り物「ハウスボート」。船の中に設備が揃っており、寝泊まりしながら水路の旅が出来る。ハウスボートは「Le boat」という会社でレンタルが出来る。いよいよオタワに向けて出港。狭い水路から湖に出た、メイナードは大学時代キングストンとオタワ間を何度も行き来した。しかし、いつも自動車での移動でこんな場所があったことは知らなかった。
次のロック、ニューボロに到着。慎重にボートを水門の中に進める、ロックを抜けるとカーブを繰り返す狭い水路に出た。その先は再び湖。風景がどんどん変わるため飽きることがない。夏は運河の旅のベストシーズン、夕刻沢山のボートが桟橋に入ってきた。日没は8時班ごろ、日が暮れるまでメイナードは釣りに挑戦。そしてこの日は、湖に沈む素晴らしい夕焼けを見ることが出来た。
- キーワード
- リドー運河
翌朝、カナダならではのメープルシロップを使った朝食をボートで済ませ。近くにメープルの森があると聞き、出かけることにした。マークさんの家族は、メープルシロップを作りパンケーキをメインにしたカフェを経営している。早速森へ案内してもらった。自慢のメープルシロップはパンケーキにかけて味わうのが一番のおすすめ、メープルシロップ入りのソーセージが添えられ頂いていた。
さらに運河の旅を続ける。次に訪れたのは、メリックビル。ロックの脇に防衛のための施設「ブロックハウス」が建っている。レトロな建物が並ぶメインストリート、カナダで最も美しい村に選ばれたこともある。物流が運河から鉄道に変わり、村は一時衰退した。しかし、アーティストたちが住み芸術の村として活気を取り戻している。ボートの旅は発見の連続だった、しかし1回では出会えない魅力がまだあるに違いない。ボート会社のリサさんに話しを聞くと、9月と10月がおすすめだと言う。
カナダの首都オタワ、運河の起点であり終点であるオタワ・ロックス。斜面に8つのロックが階段状に並んでいる。水門が開くのを待っていたのは、キングストンの方向に向かうボート。オタワ生まれのメイナードに、思い出の場所がある。オタワ・ロックスから歩いて行ける距離にある荘厳な建物は、国会議事堂。衛兵交代は、6月下旬から8月下旬の毎朝行われる。軍楽隊の演奏もあり、オタワを代表する人気スポットになっている。衛兵交代は英国風、しかしそれはカナダのいち側面にすぎない。オタワのもう一つのシンボル、バイワード・マーケット。運河が開通した直後から市民生活を支えてきた、オタワのマルチカルチャーを体感出来る場所でもある。建物の内部に並ぶレストランも多様。日本へのお土産を探していると、マスタードが目に止まった。メープルシロップなどで味付けしたものが色々ある。メイナードがどうしても食べたかったと言うのが、シャワルマ・タイム&プレイスのシャワルマ。
オタワの魅力は大都心にも関わらず、自然が直ぐ近くにあること。市内を流れるオタワ川では自然を満喫できるカヤックツアーのアクティビティを楽しめる。ガイドさんの案内で漕ぎ出す、沢山の人がいろんなスタイルで水の上で時間を過ごしていた。ダウンタウンのビルが見えてきて、この旅も終わりに近づいてきた。
今回の旅を通じてメイナードは、素晴らしい経験だった、これからも人と人とのコネクションを大事にして行きたいと思ったとコメントした。
エンディング映像。
