2026年9月7日放送 10:10 - 11:00 NHK総合

キャッチ!世界のトップニュース
欧米 ”サービス化された”暴力犯罪

出演者
望月麻美 江原啓一郎 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
和平交渉仲介 米特使ら ゼレンスキー大統領と会談

イギリスBBC。ウィトコフ特使とトランプ大統領の娘の夫であるクシュナー氏がロシアによる軍事侵攻が始まって以来ウクライナ領内に入ったのは今回が初めて。ロシアによる無人機攻撃が続くため列車での到着となった。ゼレンスキー大統領が2人を迎える場所に選んだのは聖ソフィア大聖堂でウクライナの歴史を代表する世界遺産だが、近くにあるウクライナ保安庁の本部庁舎が4日にロシアの無人機攻撃を受けたばかりだった。会談ではロシアをネタにしたジョークなどのやり取りもあり、会談後半にはイギリスのパウエル首相補佐官などヨーロッパ主要国の安全保障担当者も同席した。戦闘終結に向けてアメリカが提示した新たな和平案について話し合ったものの、ゼレンスキー大統領が重きを置いていたのは現時点でのエネルギーと防空システムへの支援だった。ゼレンスキー大統領は「戦闘が冬まで続くならヨーロッパからの支援に期待せねばならない。その見込みが強くなっている」と述べ、さらに「和平には強力な軍隊を含む、和平後の盤石な安全保障体制が必要」と強調した。ウィトコフ特使は「双方が譲歩して溝を埋める努力が必要だが、そこに至る材料は揃っている」と述べた。しかし5日にプーチン大統領は譲歩の姿勢は示さず、「特別軍事作戦の根本原因を除去しなければならない」と述べた。端的に言えば、ウクライナの領土と自決権を奪うことだった。6日ロシア軍はウクライナ西部の集合住宅に新たな攻撃を行い、7人がけがをした。

詳しく ウクライナ和平交渉 ようやく動くも…

ウィトコフ特使とクシュナー氏によるロシア・ウクライナ訪問は、アメリカ外交がイラン情勢にかかりきりで和平交渉が停滞していた中で重要な動きではあるが、アメリカの狙いとしてトランプ大統領が2人を両国に派遣した思惑にはイラン情勢が膠着するなかで外交的な成果を急ぎ、今年11月の中間選挙を控えて“平和の使者”としての姿をアピールすることが念頭にあるとみられる。ロシア・ウクライナ双方による無人機攻撃が激化している今なら双方から譲歩を引き出せると考えているのではないかという見方がある。ウクライナの狙いとしてゼレンスキー大統領は冬の間の発電所などへの攻撃に備えて迎撃ミサイルの供与を改めて求め、アメリカ政治の関心が国内に移る前に和平交渉を進展させたいとして“機会の窓”をにらんでいるとみられる。ロシアの狙いとしてプーチン大統領はウィトコフ特使とクシュナー氏との会談で、アメリカとの協力を続ける考えを示した一方で、ロシア軍の成果と目標達成への自信を示すとともにウクライナ危機の根本的な原因を取り除く必要があると自らの主張を強調した。アメリカのホワイトハウスは実質的な計画について今後数週間のうちに公開するとのこと。

「ドイツのための選択肢」第1党に

フランスF2。ドイツのザクセン・アンハルト州で行われた州議会選挙で、移民や難民に排他的な政策を掲げたことで憲法擁護庁から極右団体に認定された政党「ドイツのための選択肢」がキリスト教民主同盟を大きく引き離して第1党となった。現在83議席のうち過半数の1議席足りない41議席を獲得している。有権者数は170万人、投票率はこれまで最高の80%。極右団体が州の政権を担うことになった場合ドイツ初となる。ドイツZDFでの中継。午後7時の段階で「ドイツのための選択肢」はザクセン・アンハルト州で44.3%と圧倒的な得票率を獲得。筆頭候補ウルリヒジークムント氏は「投票率が前回比で2倍近くと爆発的に上昇したことが有利に働いたとみている。メルツ首相はこの結果を重く受け止めるべき」とコメントした。マクデブルクでは「ドイツのための選択肢」に抗議するために集まった人々がこの結果に呆然とした。他政党と連立すれば過半数が得られるが現時点で主要政党は連立行為を拒否している。単独半数を得られないままで政権運営は可能なのか。

ワンポイント「ドイツのための選択肢」 躍進の影響は

ドイツには「Brandmauer=防火壁」という戦略があり、ナチス時代の反省から極端な勢力に権力を握らせないために主要政党は極右政党とは連立を組まないというコンセンサスがある。しかしウォール・ストリート・ジャーナルでは、第2党になる見通しの与党で中道右派の「キリスト教民主同盟」での間で“防火壁”戦略への意見が割れていると伝えている。「ドイツのための選択肢」を排除することは有権者の疎外につながるほか、政党を支持しない党と連立を組まざるを得なくなり、政策の停滞を招くという指摘があった。「ドイツのための選択肢」は2024年チューリンゲン州議会選で第1党、2025年の連邦議会選では第2党に躍進しており、旧東ドイツの州を中心に支持を拡大している。支持者には経済格差や寛容な難民・移民政策への不満があると指摘されている。

“イランに対する攻撃 取るに足りないこと”

アメリカABCではアメリカがイランの石油タンカー3隻を攻撃したとしている。アメリカ中央軍がタンカーはイスラム革命防衛隊の資金源である影のネットワークの一部だとしている。この攻撃の前にアメリカはイランが弾道ミサイルを空母とミサイル護衛艦に向けて発射したと発表。アメリカの艦艇は「イランが行った複数の攻撃を回避した。アメリカ人のけが人はいない」としている。アメリカ中央軍司令官は「我々の2隻の艦艇に発砲すればイランの3隻を排除し、もっと高い経済的コストを負わせる」と声明を出した。この2日前にヴァンス副大統領が「戦争とは呼ばない」と述べ、翌日トランプ大統領は「軍事衝突と呼んでいる。我々にとっては取るに足らないことだ。毎日石油は安全に運ばれている」と述べた。しかし、石油の流通は戦闘前の水準を下回っており国内のガソリン価格はレイバーデーの連休に史上最高値を記録した。「取るに足らない」と発言した大統領の発言に対して民主党上院トップのシューマー議員は「些細なことではまったくない」としている。7ヶ月目に入った戦闘では18人のアメリカ軍人が犠牲になり、800人近くがけがをした。

ホルムズ海峡周辺 米・イラン 緊張状態続く

カタールアルジャジーラ。イラン議会のガリバフ議長は「イランがヨルダンなどのアメリカ軍基地に行った攻撃は始まりでしかない。今後イランの安全や利益に対する攻撃があればより報復を受けることになる。またイラン革命防衛隊はホルムズ海峡のイラン側に入ろうとしたアメリカの無人水上艇を攻撃した」と発表した。一方アメリカ中央軍司令部はアメリカの艦艇を攻撃したとのイラン側の主張は「事実無根だ」と述べた。イラン軍の報道官は「攻撃に対する反撃に留まらず、アメリカからの脅威を感じれば国際法の枠内で先制攻撃を行うかもしれない」と述べた。

不明者の捜索続く 新たに2人救助

オーストラリアABC。ネパールと中国の国境付近で起きた大規模土石流で、ネパール側の水力発電のトンネルで10日間閉じ込められていた中国人の男性が救出されたが、最大で900人がまだトンネル内に取り残されているとみている。また、中部ヌワコット群で自宅の4階に閉じ込められていた64歳の女性が救出された。ヌワコット群の建物のバルコニーには岩が複数見え、内部には潰れた家具や天井まで積もった泥があり強い腐敗臭が漂っていた。捜索救助活動が続く一方で新たな人道危機として、国際NGOの代表は「被災者の健康被害と二次災害として感染症の発生が危惧されている。不衛生な水や劣悪な衛生環境、避難所の過密状態が原因」と述べた。ネパール軍は救助のために橋をかける作業を続けている。

困難極める身元確認 生存を願う家族たちは

シンガポールCNA。8月26日の中国・ネパールの大規模土石流に巻き込まれた人々の名前と写真が、カトマンズの大学附属病院の壁に掲示されている。行方不明の人々数百人の中にはネパールの市民や外国人がいた。当時国境付近にいたとされる貨物ドライバーの兄を捜す29歳のデワンさんは「見つかることを祈る」とコメント。息子を捜すタマンさんは携帯も写真も持っていないため大学病院に来て待つしかなかった。別の場所では身元不明の死者の写真の掲示があった。多くの遺体が水に浸かって腐敗が進んでおり、身元の特定と遺族への返還を急いでいた。ネパール警察は「行方不明の人の遺体はまだ残っている。海外からの支援を期待しています」と述べた。

チトワンではDNAサンプルを採取したあと、墓に身元特定用の番号をつけて仮の埋葬をしている。被災後のトリシュリ川では泥と残骸に混じって遺体が流れてくるが収容活動は厳しいものとなっている。首都カトマンズではシンガポール警察の鑑識が到着し、所持品やDNAなどから身元の特定を支援する。シンガポール警察は「遺体の腐敗が進むと身元の特定が厳しくなる。写真や指紋などが行方不明者の特定につながれば遺族にとって慰めになると考えている」と述べた。シンガポール外務省職員も到着し、行方不明のシンガポール人9人の身元特定を進める。シンガポールから派遣された職員は「国内で今まで経験したことのない事態だが、協力して困難を乗り越えていきたい」と述べた。遺体の収容が進む中、身元の特定が大きな仕事になっている。

Bizキャッチ!
英ジャガー・ランドローバー 4,000人削減へ

イギリスBBCは、6日にイギリスの自動車メーカー「ジャガー・ランドローバー」が最大4000人の人員削減すると発表した。専門家によると「中国車の市場参入、貿易摩擦など自動車業界にとって最悪の状況で、「ジャガー・ランドローバー」は既にトランプ関税によるアメリカ向け輸出自動車への課税で苦境にあった。また去年9月にはサイバー攻撃を受け、5週間稼働停止に追い込まれて生産が27%減少し、会社初の電気自動車I-PACEは自動運転タクシーに使用されているが、別の仕様のものではバッテリー発火の恐れからリコールされたものもある」などと述べた。サイバー攻撃を受けて政府はサプライチェーンを支援するため融資保証を行ったが、ビジネス担当省は「適切であればさらに投資が可能。経営には介入せず判断は会社がするが、数字については話をする。財政支援に関しては将来への長期的投資ならあり得る」と述べた。「ジャガー・ランドローバー」は生産部門の雇用には影響がなく、人員削減の大半は事務職を含む希望退職で賄いたい意向を示した。

OPECプラス主要7か国 10月の生産据え置き

カタールアルジャジーラ。OPECプラスは6日オンラインで会合を開き、10月の生産方針を維持することを発表した。増産の合意から6ヶ月が経ち、2023年に始まった日量165万バレルの自主減産が9月には解除される。IEAの統計によると、OPECプラスの生産量は7月に日量約3450万バレル、生産力は約4370万バレルで、理論上の生産力と実際の生産量に隔たりがあった。ホルムズ海峡やロシア・カザフスタンでの問題で石油を市場に届けられなくなっているため、次回10月の会合から2027年以降の生産枠について話し合われているが交渉は難航するとみられている。また一部加盟国は割り当ての拡大を要求しており、OPECプラス内部での力関係が変わるかもしれないとのこと。OPECプラスが何バレルの生産を決めるかではなく、そのうち何バレルを実際に市場に届けられるかが問題。

ワールドEYES
特集 欧米で多発 “請け負い暴力犯罪”

アメリカABCでは、「Violence as a Service“サービス化された暴力”」が近年増加していることを報じた。16歳のリオさんは友人とジムから帰宅中にフードを被った人物に誤って銃撃され殺害された。リオさんはサッカー好きで経済や法律を学び、若者の暴力事件防止プログラムにも参加していた。母親のベリさんは「人生を楽しみ人を信じる子だった。息子は運悪くその場に居合わせたしまっただけだった」とコメント。キャサリン・デ・ボッレさんは「雇われた犯人は一回の犯行ごとに使い捨て」と述べた。ユーロポールは犯罪組織が10代の若者を雇って犯罪を実行することを「大きな脅威」とみている。アンディ・クラーグ代表によると「人集めはオンラインなどで行われ、一つの組織や国の問題ではなくヨーロッパ全体に広がっている。子供達には犯罪歴がなくて発見が困難かつ世間知らずで操りやすく安価で替えがきく存在。犯人はあらゆるコミュニティ、社会階級の子供達を標的にして犯罪を魅力的に見せて犯罪者を美化し、個別に接触して手懐けていく。無理やり承諾させる方法を取ることもある」と述べた。

アメリカABCが見立てたプロセスでは、主犯が犯罪を依頼してリクルーターがネット上で若者を探し、支援者が武器や犯行の詳細・報酬を供給して、武器を持たされた若者が犯罪を実行するという流れ。リオさんを撃った少年を勧誘したのは別の麻薬密営組織に雇われたという10代の若者。警察によると「組織は武器や逃走用のタクシーも準備していた」とのこと。発砲した少年は犯行から1時間以内に現場近くで逮捕されたが「彼(リオさん)は本来の標的ではなかった」と話しており、お金のために誤って別の人間の命を奪ったと認めた。実行犯は殺人罪で有罪となり懲役9年半の判決を受けたが、指示した主犯格はまだ見つかっていない。ユーロポールは約11か国で300人を逮捕したが氷山の一角に過ぎないとみていて、キャサリン・デ・ボッレさんは「犯罪組織には国境がなく、守るべき規範も法律もない」と述べ、ジョン・コーエンさんは「テロ組織は金を払って現場で無差別殺人を実行させる。インターネットが犯罪組織によって巧みに利用されていることを過小評価してはならない」と述べた。FBIはネット上の危険な組織につながる人物など450以上を調査し、犯罪組織を警戒している。大手オンラインゲーム会社は現在ユーロポールと協力して警察に通報する機能などの開発を進めている。ゲーム会社は「重大な危害の監視など複数の措置を取っている」と回答。最後にベリさんは「誰にでも起こり得ること。親は子供達を守るため、子供達の生活にしっかりと関わらないといけない」とコメントした。

特集 “請け負い暴力犯罪”ユーロポール対策強化

犯罪組織が若者を実行犯として雇う暴力犯罪には殺人のほか拉致や誘拐などがあり、ユーロポールは去年4月に特別作戦部隊「GRIMM」を立ち上げて対策を強化した。イギリスやスウェーデンなど11か国が参加し、発足1年で280人を逮捕した。リオさんの事件で犯人は逮捕されたが、本来誰を標的としたものだったのか、銃撃を指示した主犯はわかっていない。サービス化された暴力は4つの役割からなり、複数の人物が関与していることが捜査を困難にしている。家族が防ぐためにできることとしてユーロポールは「話し方などの変化や高価なパソコンを手に入れたなど、些細な変化に気をつけること」を挙げている。若者が犯罪組織に関与してしまうことをどのように防ぐのか、各国で対応が問われている。

(ニュース)
滑走路をオーバーラン 車両と衝突し炎上

アメリカABC。6日にアメリカのIT大手アマゾンの貨物機がフロリダ州のマイアミ国際空港で滑走路をオーバーランして複数の車両と衝突し炎上した。この事故で5人が死亡、5人が怪我をした。FAAはグラウンドストップ(運行制限措置)を宣言し、これまでに80を超える便が目的地を変更した。問題の貨物機はプエルトリコのサン・フアンから午後2時頃到着した。60人の消防士が現場に駆けつけ消火にあたったが、映像では焼け焦げた貨物機が駐車場のすぐ外で機首が地面についた状態で止まっていた。その後グラウンドストップは解除されたが、暫定報告によると問題の貨物機がマイアミ国際空港に到着した際の時速は210キロ近かった。アマゾンは関係者のサポートに専念しているとした。

火山噴火で空港閉鎖

イギリスBBC。インドネシアのスンダ海峡に位置する火山「アナク・クラカタウ」が4日の夜から噴火を続けている。首都ジャカルタでは噴火の影響によりインドネシア各地の8つの空港が閉鎖され、約17万人が足止めされている。ジャカルタからの中継。アナク・クラカタウ火山は4日夜から噴火を開始し、週末も地震活動が続いて6日未明にも2回噴火した。ジャカルタ郊外にある主要な国際空港で何百便も欠航となり、地方空港も一時閉鎖されて何万人もが足止めされている。火山灰は大気の質にも影響しており、保健省は火山灰の観測されている地域の住民に、外出を控えることとマスクの着用を呼びかけている。国家災害対策庁は大気中の火山灰を洗い流す目的のために、6日に人工降雨作戦を行う計画。

経済情報

為替(ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/ドル)の値動きについて伝えた。

(エンディング)
ヒーローにささげるカツレツ アルゼンチン

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのレストランの厨房では、名物料理でもある薄切り牛の「カツレツ」をメッシ選手の形にして作っていた。メッシ選手はこの夏のワールドカップで8ゴールをあげてアルゼンチンの決勝進出に貢献したが、選手代表からの引退を発表した。シェフのザノッティさんは「代表を去るメッシ選手に敬意をささげる一枚です」とコメントした。カツレツはメッシ選手の大好物でもあるそう。

(番組宣伝)
ドラマ10 団地のふたり

「団地のふたり」の番組宣伝。

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