- 出演者
- 桑子真帆
エジプトで日本の教育が注目されている。子どもが輝ける教育とは何か、その可能性に迫る。
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オープニング映像。
海外から注目される日本式教育・特活(特別活動)。日本では協調性や課題を解決する力などを育むことを目的に国の学習指導要領で定められている。具体的には、委員会活動・学級活動・クラブ活動・学校行事などがある。エジプト・カイロに特活に力を入れている学校がある。日本の日直をイメージしたリーダーと呼ばれる生徒が仕切る朝の会。掃除も業者が行っていたが、特活として子ども主体で取り組むようになった。今年度から高学年は学校のためにできることを考えて実行する委員会活動が始まった。こうした日本式教育のモデル校が、この6年で50校以上に増加。応募は定員の数倍に及ぶという。日本式教育が広がっている背景には国の強い危機感がある。民主化運動・アラブの春で長年続いた独裁体制が倒れた後、政治や社会が混乱。協調して課題を解決できる人づくりができないか、来日した大統領が注目したのが日本式教育だった。エジプトでは、去年と今年、教員3万3000人にTOKKATSU研修が行われた。
エジプトでの日本式教育導入に関わった杉田洋氏は、日本式教育の広がりについて「根底には日本人への尊敬の念がある。戦後復興や3.11復興、人的資源によって成し遂げた国という感覚がある」などと話した。特活は日本では縮小傾向にあり、今年度は運動会が午前のみと答えた学校が7割にのぼっている。
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東京・板橋区の小学校では、去年から学級活動の日を設けて地域や保護者に公開するなど特活に力を入れることにした。特活の見直しが進んだ背景には活動の意義への理解不足があったという。担任は学級活動の日をきっかけに子どもたちが確実に変わってきていると話した。時間を短縮しながらも教育的意義を高めようとする学校もある。とある小学校では一日をかけて行っていた運動会を午前のみに短縮。その代わり、目的を明確にして挑んだという。
特活が短縮傾向にある日本だが、国は「安易な削減ではなく、子どもたちにどんな力をつけたいか大事にしたうえで見直しを」と述べている。