- 出演者
- 桑子真帆 泉川公一 坂西俊太
オープニング映像。
マダニは日本全国の主に野外の草むらなどに生息している。マダニが人の体を刺してウイルスが体内に入ることで感染するのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)。重症化すると、意識障害や多臓器不全などが起きる。特に高齢者の重症化リスクが高い。ことしはすでに過去最多となる152人が感染している。医師によると、基礎疾患がない人でも突然悪化していくことがあるという。
特に高齢者が重症化しやすいSFTS。感染をどう防げばいいのか。この病院ではSFTSの知識を広めるため、高齢者施設のスタッフなども参加する勉強会を開いている。
数多くのSFTS患者を見てきた泉川公一さんをスタジオゲストに迎えた。マダニに刺されたら100%感染するわけではない。マダニがウイルスを持っていた場合が要注意。昨年から抗ウイルス薬が処方されるように。この薬を使うと死亡率が約27%から約15%に下がるという。何よりも早く治療を開始することが重要。ヒトヒト感染の報告例もあるが、すべて医療機関で起きているという。
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- マダニ重症熱性血小板減少症候群
マダニとウイルスの研究を行っている専門家によると、マダニに刺されないためには「服装は隙間なく」「野生動物のいる草むらに要注意」「春と秋は要注意」とのこと。
泉川公一さんは、マダニに刺されているのを見つけた場合は自分で取らずに医療機関で取ってもらうことなどを呼びかけた。
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- マダニ重症熱性血小板減少症候群
先月、SFTSに感染した飼いネコ。室内で飼われていたが、数日外に出ている間に目をマダニに刺されたという。今、この動物病院では感染例が急増。この一年で11例にのぼっており、半数が死んでいる。全国でも感染は年々増え、これまで感染したネコやイヌは1000匹以上確認されている。ペットから唾液などの体液を介してヒトが感染する例も相次いでいる。ことし6月には診療したネコから感染したとみられる三重県の獣医師が亡くなった。
取材にあたった坂西俊太記者によると、ペットがSFTSに感染した場合、食欲低下や(ネコの場合)黄色い尿がみられるという。
SFTSで注目されているのがアライグマ。近年、東京や大阪などの都市部でも生息域が広がり、数も増えているとみられる。実は、アライグマは野生動物の中でもSFTSウイルスが増えやすいと考えられている。野生動物の感染状況を調べている専門家によると、ことし、神奈川県のまだ感染者が確認されていない地域でSFTS抗体が陽性のアライグマが複数確認されたという。
泉川公一さんは、「今は内服薬しかないので注射薬が欲しい。さらに、できればワクチンが欲しい。そういったことを国を挙げて支援いただければもっと良くなっていくのではないか」などとコメントした。