- 出演者
- 桑子真帆 桝太一 渡邉敦 大山浩輝
オープニング映像。
- キーワード
- 世界銀行
大学で海の生き物や環境について伝える研究をしている桝太一をゲストに迎えた。農林水産省によると、日本で食べられている海藻は約50種類。生産量はかつて世界3位だったが、今は6位にまで順位を落としている。
- キーワード
- 国際連合食糧農業機関農林水産省
活気づくアメリカの海藻市場に、ことし、ニッポン発の新たな商品が挑戦している。それが海藻飲料。原料はテングサなどの海藻を加工した寒天。食物繊維が豊富で健康志向に合うと考えた。寒天を液体化しフルーツなどで味付け。4000回以上の試作を経てアメリカ人の好みに合わせた。現在、海藻飲料はアメリカ国内の約700店舗で販売されるように。今後、販路を拡大していきたいという。
国内では新たな技術によって海藻を魅力を引き出そうという新たな動きが出ている。高知県にある設立9年の海藻専門スタートアップ企業は独自に開発した陸上養殖施設でスジアオノリを年間通して安定して生産している。スジアオノリは鉄分・カルシウム・βカロテンなど栄養豊富。しかし近年、海水温の上昇などで天然では採れなくなる地域も出てきていた。
スタジオに海藻をふんだんに使った料理が登場。作ったのは海藻料理研究家の大山裕輝。モズクは水溶性植物繊維が豊富で血糖値上昇を穏やかにしてくれる。ヒジキ(乾)はカルシウムが牛乳の約10倍ある。
琉球大学などの研究チームは、海藻はどれだけの二酸化炭素を吸収しているのか、海底の土の成分を分析し解き明かそうとしている。海藻が吸収した二酸化炭素は炭素となり、先端が切れたり朽ちたりすると海底に堆積する。長期間、土の中に残る炭素はブルーカーボンと呼ばれ、地球温暖化対策の切り札になると注目を集めている。去年、日本は自国の海域に自生する海藻が吸収する二酸化炭素量を独自に算定。約35万トンあると世界で初めて国連に報告した。一方、二酸化炭素を吸収する海藻そのものを増やそうという研究も。岩手県では、企業や大学、漁業者などがコンブの垂直養殖と呼ばれる技術を研究している。
昨年度末、日本の地球温暖化対策の計画を発表。ブルーカーボンの量として2035年までに100万トン、2040年までに200万トンを計画に掲げている。しかし、天然の藻場は過去30年で半減しているといわれている。そこで、笹川平和財団海洋政策研究所の渡邉さんが注目しているのが、西表島で行われているグリーンレーザー。ドローンから緑色のレーザーを海に照射すると海の藻場の状態を3次元的に測ることができ、ブルーカーボンがどれくらいあるかを効率的に測ることができるという。
エンディング映像。