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オープニング映像。
2025年3月、板前になりたいという若者が一人。ハローワークでこの店を紹介されたという。阿部さんの店は都内に7店舗。どの店も人気店。年商は16億円。阿部さんが真面目な仕事ぶりを認めている一人の板前見習いがいた。5年んま絵に入社したベトナム人のチャンさんだ。日本の調理師学校で2年間学んだ後、特定技能実習生として阿部さんの店に入社。主にホールで接客を担当している。いまでは後輩の指導もできるように。チャンさんが暮らしているのは店の近くにある会社の寮。ベトナムの家族と離れて5年、故郷には一度しか帰れていない。妻と幼い子どものため頑張っている。
阿部さんミャンマーから社員になりたいという人たちを迎えた。板前を志す若者が減る中、海外からの見習い組は欠かせない戦力。阿部さんが暮らしているのは店にほど近い小さなワンルームマンション。仕事が忙しく家族がいる家に帰れないため、この部屋を借りている。ある日、裁判所から書類が届いた。特殊詐欺に利用された銀行口座がチャンさんが調理師学校に入学した7年んま絵に作ったものだという。振込先となった口座の持ち主であったチャンさんは加害者の1人として被害額の一部の弁済を求められていた。チャンさんが特殊詐欺グループに使っていない口座を売っていたとしたら警察の取り調べを受けているはず。しかしチャンさんは無遅刻無欠勤だった。阿部さんは通知を送ってきた裁判所へと向かった。事件の裁判記録を確認すると、チャンさんが口頭弁論期日に出頭せず、自白したものみなされていた。裁判所からの通知だったことも、何が書かれているのかもわからなかったことが出頭しなかった理由だった。結局、チャンさんは被害額の弁済ができないまま自己破産の手続きをした。会社も辞め、ベトナムに帰国した。
大晦日、阿部さんの店が最も忙しくなる日でもある。2024年8月、阿部さんは病院にやってきた。妻のユキコさんが待っていた。ある深刻な事態が明らかになった。
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2024年8月、横浜の病院を訪れた阿部さん。妻のユキコさんにがんが見つかった。仕事に追われ、弟子を育てることを何よりも優先し、家族を顧みることがなかった阿部さん。そんな生き方を後悔したことはなかったが、ユキコさんのがんという現実が重くのしかかる。この日を境に、阿部さんは考え込むことが多くなっていた。ユキコさんのがんが判明して1カ月、取引先に事業継承を考えていると伝えた。もう1人、自らの人生に悩む板前がいた。
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板前のサワさんは故郷・東北の高校を卒業後、阿部寿司に入社。13年目を迎えていた。サワさんが入社したのは2012年。阿部さんの店がまだ軌道に乗る前。同期の板前見習いは10人いたが、残っているのはサワさんだけ。阿部さんにとって特別な弟子とも言える存在。サワさんにとっても阿部さんは人生の恩人。サワさんはこのところ、無断欠勤を繰り返していた。阿部さんはサワさんを立ち直らせたいと部屋に通う日々が続いていた。サワさんは家賃を滞納していた。サワさんは突然失踪した。サワさんは出勤しようとしたものの、電車を乗り過ごし、そのまま友人の家に泊まっていたという。サワさんは故郷に帰ることを告げた。
故郷に帰ると告げてからも迷い続けていたサワさんは店に帰ることにした。阿部さんは相変わらず弟子たちのもとを飛び回る日々。妻、ユキコさんの病状も落ち着いているという。
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