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オープニング映像。
巨人・戸郷翔征の強みは独特のスリークォーターから投げ込むストレートと、落差の大きいフォーク。3年連続2桁勝利をあげたが、昨シーズンは突如スランプに陥った。二軍降格に初のシーズン負け越しと、大きな挫折を味わった。どん底から這い上がろうとする日々を密着取材した。
2026年1月、戸郷にとって勝負の年が始まった。オフシーズンのこの時期は母校の聖心ウルスラ学園高校で親交のある選手たちと自主トレーニングを行っている。長身から投げ込まれるストレートが持ち味の戸郷は、軸足から投球方向への体重移動の動きを確認していた。今シーズンは自身最多の15勝を目標に掲げ、例年よりもフォームの調整に取り組んでいる。チームのエースとして活躍を期待されていたが、2025年は開幕から不調が続き2試合勝ち星がなかった。3試合目には自己ワーストの 4回途中10失点。プロ7年目で初のシーズン負け越しとなった。
オープン戦まで1週間をきり多くの選手が実戦想定の練習をする中、戸郷はサブグラウンドでフォームを固めるネットスローに取り組んでいた。より綺麗な縦回転のストレートを求めた結果、戸郷のリリースポイントは年々少しずつ上がっていた。コントロールを気にする一方でストレートの平均球速は低下し、被打率は去年リーグワースト4位にまで悪化した。体作りにも力を入れ、特に下半身を鍛えた。オープン戦が始まって1週間経っても、戸郷は未だに投球フォームが固まっていなかった。
開幕一軍入りをかけて戸郷は3試合に登板したが防御率は9.00で、リリースポイントの修正は結果に結びつかなかった。開幕二軍を言い渡されたが、戸郷は苦しくても自分らしさを貫くことで道が開けると信じていた。戸郷は野球を始めた時はキャッチャーをしていたが中学からピッチャーに挑戦。地元の高校からスカウトされて入学したが、同級生がベンチ入りして戸郷は補欠になった。当時は独特のフォームが安定せずコントロールが悪かったが、そのフォームが強みだと信じて人一倍投げ込んだ。恩師の近藤さんも戸郷ならではの投げ方を評価し、けがをしないよう独自メニューを組んだ。高校2年生でエースナンバーを託された。夏の甲子園1回戦では9回2失点に抑えて勝利に導いたが、2回戦では聖光学院にヒット10本を打たれ5失点と力不足を突きつけられた。その後毎日のようにブルペンに立った戸郷は独特のフォームに磨きをかけ、ドラフト6位で巨人に入団した。
久保コーチとともに投球フォームの修正に取り組んだ戸郷は、ファーム公式戦で2連勝をあげた。戸郷はこれまで左足をプレートよりも後ろにひき投球動作に入っていたが、新しいフォームでは左足を横向きにしてプレートより前に置いてから投球動作に入っていた。投げやすい左足の位置を探らせ、スムーズに体重移動ができるようになった。また戸郷は写真撮影やサインの求めに応じるなどファンを大切にしていた。戸郷は、僕も小さい頃プロ野球選手にサインをもらったときの喜びは強かった、「きょうも戸郷だ見に行こう」って思ってもらえるようにと話した。
開幕から1か月で一軍に昇格した戸郷はヤクルト戦のマウンドに上がったが、5回を投げて5失点。うち4失点が変化球だった。ストレートに手応えは得たが、今度は変化球に課題が残った。2回目の登板でも変化球を打たれ降板していた戸郷は、過去の映像を見返す中で、リリース時に左膝を突っ張るように伸ばすことで前への動きにブレーキがかかる反動で腕がよりしなるようになることに気づいた。3回目の登板となったヤクルト戦で初勝利を掴んだ戸郷は、遠回りをして間違っていなかったと感じていると語った。5月27日のソフトバンク戦では7回1失点で2連勝、6月10日には665日ぶりの完封勝利を収めた。
エンディング映像。
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