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オープニング映像。
モズは他の鳥のマネもできる鳴きの名手。集落で稲刈りが始まると、モズは田畑の周りに集まる。夏は高原などで暮らし、秋になると隠れ場をなくした田んぼの生き物を狙って次々と里に降りてくる。
モズはカエルを捕まえると電柱に向かった。ほつれたワイヤーに獲物を刺してどこかに行ってしまった。これが「はやにえ」と呼ばれる行動で、冬の間に食べるため尖った場所のあちこちに蓄える。
モズの縄張り争いが集落のあちらこちらで頻発していた。田畑を見渡せる電柱やより近い距離で獲物を狙えるフェンスなどがあり、モズにとって絶好の狩り場だった。1羽が田んぼで獲物を探し始めると、別の1羽とくちばしで噛みつきあった。激しい縄張り争いは1か月以上続く。獲物が姿を消す冬ははやにえが重要になるため、縄張りの中には獲物を刺しやすい場所が必要。獲物は1月にほとんど食べきってしまい2月はわずかな食べ物だけ。
2月、梅の木を縄張りにしているモズのオス・梅ちゃんを観察した。梅ちゃんは歌いながらメスに近づいた。ダンスでアピールしたが、メスは去ってしまった。その後、梅ちゃんの鳴き声に誘われてやってきた別のメスと恋が実った。梅ちゃんと振られたオスが作ったはやにえの数を比較すると、梅ちゃんは51個、振られたオスは17個。モズ研究者の西田さんははやにえをたくさん食べたオスが歌がうまくなることがわかってきたと話した。歌がうまいのは狩りがうまい証。1月にはやにえを食べきっていたのも、一刻も早くメスとペアになっていち早く繁殖を始めて確実に子孫を残すためだった。
4月、梅ちゃんとパートナーは生まれたばかりのヒナに餌を与えていた。獲物が多いこの時期も梅ちゃんははやにえを作っていた。大雨で狩りができないときに子どもの命をつなぐ非常食にもなる。
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次回予告。
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「つなぐ よりそう そのさきへ」の映像。