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オープニング映像。
日本でシマフクロウが暮らしているのは北海道東部の限られた地域だけ。今回は30年ぶりの長期密着撮影に乗り出した。野生でのシマフクロウの暮らしに迫る。1ヶ月後、映像を確認すると、野生動物が次々と現れていた。絶滅寸前種のオジロワシもいたがシマフクロウは現れない。シマフクロウを50年研究している山本純郎さんが助っ人として登場。山本さんと捜索を開始する。シマフクロウは魚が主食のフクロウなので川で撮影をすることに。シマフクロウは夜行性。深夜まで待ったが現れず、日が登ってしまった。そのとき、大きな声が聞こえ、シマフクロウが現れた。翼を広げると2m近くにまでなる。アイヌの人たちは守り神と呼ぶ。シマフクロウはすぐに森の奥に消えてしまった。同じ場所で撮影を続ける。日が暮れると同じ場所に戻ってきた。シマフクロウは川をじっと見つめ、川に飛び込み魚を捕まえた。抜群の視力をもつシマフクロウはわずかな獲物の動きも捉えられる。高い場所からも獲物を捕まえた。シマフクロウが飛び込んだ高さから川をのぞいて見ると、明るい昼間ですら川の中を見ることはできない。
シマフクロウがもう1羽現れた。つがいのよう。現在確認されているつがいはわずか100組ほど。元々は1000羽以上生息していたという。数を減らしたのは川の環境の変化。高度経済成長期から道内にダムなどが作られ、上流と下流の魚の行き来がなくなりシマフクロウの狩りの場所が激減した。さらに森林開発で子育ての場も減っていった。山本さんは危機感を感じ、巣箱をかけることを始めた。こうしたことがシマフクロウの命をつなぎとめてきた。活動は国の取り組みとなり現在も続けられている。最新型の巣箱は人の子どもが入れるほどの大きさ。かけられた巣箱は200個ちかくで、現在は8割が巣箱を利用して子育てをしている。本来、子育てに使うのは直径1mの広葉樹の樹洞。こうした木は開発で失われていて、育つのには300年かかるとされている。子育て中の巣箱でシマフクロウのヒナを取り出し、足場を取り付ける。無事に成長できるか見守る。保護活動のおかげで今では250羽ほどにまで増えた。
シマフクロウの巣箱の調査から2週間後。様子を見に行くと、ヒナは無事に巣立っていた。これから森での暮らしが始まる。それから数ヶ月、川を訪れてみると子どもがやってきた。あの子どもだった。巣立ってから1年は親と過ごす。親が狩りを始めた。子は親の狩りを見て学ぶ。シマフクロウの子どもは巣を離れてからもしばらくは親から獲物をもらう。ある日、子どもが1羽で川にやってきた。流れてきた葉をじっと見つめて、狩りの練習をしていた。親が食べ物をくれている間に狩りの腕を磨く。
竹中健さんは北海道中のシマフクロウを研究して、食生活を解明してきた。巣箱にカメラをセットしてどんな獲物をどれだけ食べているのかを調査する。ヒナのために親がサクラマスの尻尾を持ってきた。次の持ってきたのはエゾアカガエル。シマフクロウは季節ごとに取りやすい獲物を熟知していて川以外でも狩りをしていた。次に運んできたのはカレイ。海で狩りをしている可能性がある。冬、シマフクロウは海でも魚を仕留めていた。シマフクロウはエゾハナカジカという魚を次々と運んできた。エゾハナカジカは泳ぎが苦手な魚であり夜行性。シマフクロウにとっては狩りがしやすい獲物だった。エゾハナカジカは積やダムがあると、上流には戻れない。
エゾハナカジカを上流に登らせなようと人々が積の大改造を行った。カジカの道を作り、泳ぎが苦手なカジカでも上流に登ることができるようにした。シマフクロウはなわばり意識の強い鳥でほとんど同じ場所で暮らす。子どもは新しく自分の縄張りを探すが、北海道ではいい場所は他のフクロウのなわばりになっている。そこで、魚を上流に登らせて、シマフクロウが暮らせる場所を増やそうという取り組みが行われている。ここ数年で確認できる子どもの数が増えてきている。2023年には過去最多のヒナが確認できた。
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