- 出演者
- 北村花絵 石川ありす 小菅正夫
札幌市円山動物園参与である小菅正夫が講演を実施。小菅は動物園の歴史を考えると動物園というものは動物の姿形が見えればいい時代があり、それだけでは面白くないため自分たちは動物の固有な動きを見せるために環境を伝える施設が必要だと考えたなどと明かした。
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- 札幌市円山動物園
札幌市円山動物園参与である小菅正夫が「オランウータンとボルネオの森」をテーマに講演を実施。小菅はオラウータンの生息地域を紹介し、100年前の20%しか生息していないなどと明かした。小菅はボルネオ島の生物の多様性について、熱帯雨林気候で赤道直下にある世界で3番目の大きな島であり、動物を支える植物は15000種を超え、オラウータンの食べ物は植物が99.4%を占めているなどと語った。小菅はオラウータンの写真を紹介し、円山動物園では植物が多く天井が高く、太陽光がたくさん入ってくるよう環境を整備し、寒さから守るために床にはパネル型の暖房設備を設置し、省エネを意識しつつ微気候環境を構築するために地中温度を活用した熱換気システムを整備したなどと解説した。
小菅は自然に近い環境が構築できたとしてスコールの瞬間の写真などを紹介した。小菅は動物園内で植物を管理するのは、植物がそこでちゃんと生きているのか確認するためであり、オラウータンは環境が変わっても我慢してしまうため、自分たちがオラウータンにとって理想的な環境を維持する必要があるなどと説明した。小菅はオラウータンは二足歩行する動物ではなく、動物園内では木や枝をつかんで樹上で平行移動するツリーウェイが可能な状態で、園内のオラウータンたちは活発にツリーウェイしていると伝え、その様子を動画で紹介した。小菅はオラウータンは森の人が名前の由来で、ツリーウェイし続けられるように森を大切にする必要があるが、ボルネオでは経済活動のために森林を伐採して畑化していてオラウータンの生息地域は狭まり続けているなどと明かした。小菅は既にオラウータンは近絶滅種に入っており、消費者も生産地のことを考えて消費していく必要があるなどと説いた。
講演を終えた小菅は植物を生かしておく環境がオラウータンにとって最も適した環境であるのだと語った。
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- オラウータン
次回の「テレビ寺子屋」の番組宣伝。
エンディング映像。