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長崎県にある島原鉄道の大三東駅は景観を遮るものがないことから日本で一番海に近い駅と言われている。ホームの裏がすぐに海になっている。電車は1時間に1~2本ほど。待合所の片隅にカプセルトイがある。家族連れが黄色いハンカチを買った。黄色いハンカチに願い事を書いて指定の場所に取り付けると願いが叶うという。熊本から旅行できたというその家族連れは、みんなが元気で幸せになるように願った。大きな箱を運ぶ女性、地元の青果店の方で、カフェトレインに提供するスイーツを配達しにきたという。カフェトレインとは車内で食事が出来る観光列車のこと。長崎市からきた家族、小さな女の子は、自分の絵を書いた。取材陣は電車に乗せてもらった。窓からは雲仙普賢岳が見える。かつて噴火したことがある。願いを書く黄色いハンカチは、噴火から25年の節目に地域を活気づけようと鉄道会社が始めたもの。もともと車両が黄色いことを活かしたアイディア。午後3時、駅のホームの近くに子どもたち。散歩して遊んでいるという。さっきまで海だった場所だが、潮が引いて広大な干潟ができていた。続いて、ホームには黄色いズボンのカップル。県内からドライブがてら来たという。黄色いハンカチには金持ちになりますように、と書いた。電車の撮影をする高齢の男性に声をかけた。日本鉄道写真作家協会の会長さんだった。許可を得て時刻表の表紙の撮影をしているとのこと。男性によると、ここは作品になる駅だという。夜11時、最終列車が出発、色んな人に会えた一日だった。
2日目、朝6時前から列車は走り出す。曇り空で、朝日は見られなかった。駅前のベンチに朝から人がいる。新聞配達が終わって、海を眺めていたのだという。続いて、線路のに麦わら帽子を被って作業をしている男性に声をかけた。きょうは島原市の町内清掃の日で、草取りをしているとのこと。男性は、31年前の噴火災害のときの経験を語ってくれた。9時過ぎ、雨が降り出してきた。そんな中、ホームで写真を撮る老夫婦。名古屋から来たという。島原は御婦人のふるさと。この先の人生を考えた時、ふと訪れたくなったのがこの場所だったという。続いて、雨の駅でひとりたたずむ女性に声をかけた。ベトナムから来日した技能実習生だという。この場所は静かで好きなのだという。これから、友達とスーパーに出かける予定。続いて、若い男性に声をかけた。春から編入学で千葉にある大学に通っている大学3年生で、2ヶ月ぶりに帰省したのだという。ずっと長崎にいるからどこか遠くに行きたかったのだという。もう帰れることは少なくなるから帰っておこうと思ったとのこと。
撮影3日目、雨は上がった。駅の前に、ひとりの少年が立っていた。友達を待っているのだという。月曜日だけどきょうは振替休日で中学校はお休み。友達3人で電車に乗って、隣町に遊びに行く。3人の中に、3年前に親の仕事の都合で引っ越してきた神奈川県出身という男の子がいた。島原での生活にも慣れた模様。お昼前、一組の親子がいた。大きな風船を持っている。4歳の誕生日のために、「4」の形の風船を持っての写真撮影に来た。大きくなったときのために小さいときの思いでを残してあげたいとのこと。黄色いハンカチには「楽しい生活が送れますように。」と書いた。続いて、孫を車で送りに来たという女性に話しかけた。9年間、送り迎えをしてきたのだという。女性は、孫が大きくなったら送り迎えはしなくていいため楽にはなるが、寂しくもなると語った。最後に出会ったのは地元の女子高校生。ここからの眺めで、朝からめっちゃいい気分になるという。
次回予告。