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(オープニング)
オープニング
オープニング映像。大根を燻して作る秋田名物の「いぶりがっこ」。味の決め手は香り良く燃える木。森は人里と野生動物の世界を隔てる境界線にもなっていて、人と生き物の棲み分けに漬物作りが一役かっている。
(ニッポンの里山)
秋田県横手市 いぶりがっこが育てる森
秋田県横手市の山内地域は冬になると2メートルも雪が積もる山間の里だ。5月になってようやく森に春が訪れると、ユキツバキの花が咲いた。住民たちは日当たりの良い斜面に芽吹いたゼンマイなどの山菜を採っていた。翌年も芽吹くよう必ず数本は採らずに残していく。森からは大根を燻す薪の原料となるミズナラやコナラなどの広葉樹を切り出す。切ってもすぐ芽を出すので繰り返し切り出すことができる。木を切ると見通しが良くなるので、動物が人里に近づかなくなるという。森に無人カメラを設置するとシカやクマの姿が見られた。
10月下旬になると「いぶりがっこ」作りが始まる。がっこは秋田の方言で漬物の意味。冬の保存食として盛んに作られてきた。大根を乾燥させる時に火を炊いたのが始まりだといわれる。3日3晩燻し続けた後、2カ月ほど樽に漬けると完成する。この頃になると動物たちは冬ごもりをする。
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- 山内(秋田)
曲げわっぱ
「曲げわっぱ」は天然の秋田杉を丸く曲げて作る。お弁当箱やおひつは木がご飯の余分な水分を吸ってくれることで、冷めても美味しく食べられる。