- 出演者
- 打越裕樹
米国・ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は、少なくとも3000人の北朝鮮の兵士がロシア東部にある複数の軍事施設で訓練を受けているという見方を明らかにした。軍事侵攻が続くウクライナの前線に向かう可能性があるとして、関係国とともに動向を注視する考えを示している。米国のカービー大統領補佐官は北朝鮮の兵士派遣をめぐって、記者会見で次のように述べた。「今月上旬〜中旬までに少なくとも3000人の北朝鮮兵士がロシア東部に移動したとみている」。兵士らは船で北朝鮮東部のウォンサン付近からロシア極東のウラジオストクに移動したあと、東部にある複数の軍事施設で訓練を受けているとみられ、その後軍事侵攻が続くウクライナの前線に向かう可能性があると指摘した。カービー補佐官は“この動きはロシアが戦場で多くの犠牲者を出していることの表れだ”としたうえで、「北朝鮮とロシアの軍事協力が前例ないレベルにあり、欧州、インド太平洋地域の安全保障にも影響する」と述べ、関係国とともに動向を注視する考えを示した。北朝鮮の兵士派遣をめぐっては、米国のオースティン国防長官も“深刻な問題だ”として危機感を示していた。
BRICSの首脳会議の全体会合が23日ロシアで開かれ、ウクライナ侵攻でロシアが欧米などから制裁を科されていることを念頭に、国際法に反する一方的な経済制裁の撤廃を求めるなどとした内容を盛り込んだ宣言を採択した。エジプトやイランなどが加わり、加盟国が拡大してから初めて開かれたBRICSの首脳会議の全体会合。この中でロシアのプーチン大統領は“30か国以上が関係強化の意思を示している”と述べた。そのうえで、“私たちはBRICSがダイナミックに発展し、世界情勢における権威と影響力を強めているのを目の当たりにしている”と述べ、グローバルサウスと呼ばれる新興国などを中心にBRICSの影響力が拡大することに期待感を示した。全体会合では、公正な世界発展と安全のための多国間協力の強化をテーマに議論が行われ、「カザン宣言」が採択された。BRICSの国々との関係強化などを目指すパートナー国の資格を設けることを支持するとしたほか、ウクライナ侵攻でロシアが欧米などから制裁を科されていることを念頭に、国際法に反する一方的な経済制裁の撤廃を求めるなどとしている。またウクライナ侵攻をめぐっては、ことし5月に中国とブラジルが独自の和平案を提案したことを念頭に、対話と外交を通じた紛争の平和的解決に向けた仲介には注目するとしている。
気象情報を伝えた。