- 出演者
- 利根川真也
オープニングが流れた。
自民党総裁に就任した石破茂氏の記者会見の模様を中継で伝えた。石破総裁は冒頭「わが党が野にあった3年3か月というものを決して忘れてはならないと思っている。もう一度、原点にかえって、真実を自由闊達に語る政党であり、あらゆることに公平、公正な政党であり、そして常に謙虚な政党である、そのような党を、同志の皆様と共につくってまいりたい」などと決意を語った。そのうえで「総裁選挙の間にも、ロシア機による領空侵犯、中国艦による接続海域入境、北朝鮮のミサイル発射もあった。能登半島で今なお苦難の中におられる方が大勢いらっしゃる。国民を守る、そういうような自由民主党でありたいと思い、その実現に力を尽くしていく」などと述べた。さらに「岸田総裁が一生懸命努力をしてこられた、デフレからの脱却ということを確実なものにしていかなければならない。物価上昇を上回る賃金上昇、このことを実現するために、新しい資本主義にさらに加速度をつけてまいりたい。」「結婚したくてもできない、そういう方々にわれわれは光を当て、望む人が結婚できるように、そして人口減少に必ず歯止めをかけるように、そういう日本国を作る。」「東京をさらに発展させるために、そして地方をさらに発展させるために、地方を守るというスローガンのもとに努力したい」などと政策のテーマについて述べた。
自民党の石破新総裁による記者会見、質疑の模様を中継で伝えた。「総理に就任された後、衆院解散はいつ行われるお考えだろうか。またその際に、一連の裏金事件で処分された国会議員、この方々を公認されるお考えだろうか。」という質問に対し石破新総裁は「内閣総理大臣として指名された際に考えるが、いずれの時期かには国民の審判を賜らなければならない、ということはよく承知している。野党の方々とも論戦を交わしたうえで適切な時期を判断をしてまいりたい。また公認については、選挙対策本部で決定するものである。ただ公認するにふさわしいという説明責任は、公認権者たる私もきちんと果たしていきたい」などと答えた。「現時点ですでに決められている、あるいは想定している人事はあるのか?」という質問に対しては「まだ白紙でこの時点で申し上げるものはない。老壮青という言い方が正しい言い方かはわからないが、いろんな方の持っておられる能力、それを最大限に発揮するような人事を行う。総裁選で共に戦った方を、それぞれの最もふさわしい役職にお願いをするということは当然のこと」などと答えた。また「今後、党内をどうまとめていくか」という質問には「いままでは派閥の合従連衡で総裁というのは決まることが多かった。今回はそれがないということで、それぞれの議員がそれぞれの責任において、なぜこの人に投票したかということを、それぞれの選挙区の有権者の方々に説明する義務を負うということにおいて、今までと全く異なる総裁選であったと思っている。来たる国政選挙、あるいは来年は東京都議会議員選挙もあるわけで、みんなが一丸となって、それぞれ一つ一つの選挙に全力を尽くしていくということが、党をまとめることにつながると、私は考えている」などと答えた。
石破新総裁は日米地位協定の改定や、アジア版NATOの創設についての質問に対し「わが党の沖縄県連が地位協定の改定、占用区域の7割を集中する沖縄からそういう声が出ているということを、私は等閑視すべきと思っていない。他国がどのように地位協定を改定してきたかということをきちんと検証し、具体的な案件から取り組んでいきたい。またアジア版NATOについては集団的自衛権の本質は義務であり、ハブアンドスポークといって米国があり、そこからスポークのように、放射線状にいろんな同盟関係が伸びているということから、ネットワーク型の同盟にかわるというのは20数年前からいわれている。クアッドの延長線上にあると考えていただいても結構だ。外務省、あるいは防衛省ともよく確認を取りながら、具体化をしていきたい」などと答えた。経済対策についての質問には「喫緊の課題は、能登の震災、そして直近の豪雨対策は予備費でもって対応したい。補正予算については自公で話し合い、物価高対策で例えば食料品、例えばエネルギー、そういうものに対してどういう施策が最も有効であるかということをよく見極めてやっていきたい」などと答えた。さらに経済についてそれほど強くないという指摘に対しては「私にいろいろ至らぬ点がある」などと答えた。そのうえで「海外の生産拠点を国内回帰させることによって、日本国内に雇用と所得の機会を作っていく。わが国は貿易立国といわれておるが、経済の構造を見ると、必ずしもそうではない。成長と分配の好循環ということに、なかなかうまくつながらないということの根本的要因であると私は認識をしている」などと述べた。
新政権が発足したら特に優先的に取り組みたいテーマについて聞かれ石破新総裁は「政治改革を急ぎ透明性をあげていく。本当に困っておられる方、困窮な状態の中にある方、そういう方々が、分かってくれたんだねと思っていただける、そういうような政策を優先してまいりたい」などと答えた。また選挙制度改革に関して合区の解消を訴えていたことについて聞かれ「わが党として、憲法改正によって合区を解消したいということを掲げているので、総裁、あるいは行政府の長としてほ内閣総理大臣として申し述べる立場にはない。ただ、この合区というものが、今の鳥取、島根、あるいは高知、徳島のみならず、このままどんどん全国に拡大するということがあっていいと、私は思っていない。」などと答えた。最後に「今後の政治日程で、新執行部の発足と組閣の日付をどのように考えているのか?また幹事長に求める資質は?」という質問に対し「10月1日の前に党の体制、そして10月1日に新内閣の体制ということを確立をするというのは今までどおりであり、その日程に変更はない。幹事長の第一の仕事は選挙に勝つことにあるので、これから1年間を展望したときに、時期のいかんはともかくとして、衆議院、参議院の選挙、東京都議会議員選挙はじめとして、各選挙にきちんと勝つということは、幹事長に要求される、そういうような資質だと考えている。」などと答えた。
自民党総裁選に関する情報はNHKのニュースサイトやニュース防災アプリなどでも伝えている。
自民党の石破新総裁の記者会見について政治部・山本雄太郎記者が解説。石破新総裁は「新政権が発足するため、いずれかの時期には国民の審判を賜らなければならない。ただ、具体的な時期については、総理大臣に指名されたときに考える」と述べた。また、できるだけ早く論戦しなければいけないという観点と、野党とも論戦を交わしたうえで判断するという、この2つを踏まえて判断したいと述べた。また不記載があった議員への公認の件だが、党の選挙対策本部で適切に判断するという、従来の選挙戦での主張というのを繰り返していた。そして党役員人事、それから内閣の人事含めて白紙だとして、総裁選挙で争った8人について「それぞれ立派な見識、政治姿勢をお持ちなので、最もふさわしい役職にお願いする」と述べた。このうち、党の幹事長については、選挙に強い方がいいと、条件だということを話していた。そして人事の時期については、10月1日より前にという話をしていた。今回、9人の候補者が出て、誰が決選投票に残るか、最後まで読めないという、異例の選挙戦となった。ほとんどの派閥が解散を決めたことで、誰かに言われて候補を決めるのではなくて、議員それぞれの判断で決めたという人も多かったと思う。衆議院選挙を控える中、党員票の結果を軽視すれば、国民の反発を生むという指摘もあったけれども、石破は多くの党員票も獲得している。決められたルールの下で、過去最長の期間の選挙戦を経て、選んだ総裁となる。今後の課題については「今回の総裁選、当日になっても、誰が勝つのか見通せないという異例の選挙戦になったので、それだけに、すでに投票先を決めている議員の引き剥がしというのも活発化した。選挙戦が激しくなった分、陣営間の感情面でのしこりというのが残ってしまう可能性もある。衆議院選挙も控える中、まずは挙党体制、党内融和というのを、いかに構築できるかというのが課題になる」などコメントした。
自民党の石破新総裁は記者会見を開きその中で「新政権が発足するので、いずれの時期には国民の審判を賜らねばならない。全国民の代表者である国会議員で構成される、野党の方々とも論戦を交わしたうえで判断を頂きたいが、なるべく審判を仰がなければならない。その2つを合わせて適切な時期を判断していきたい」と述べた。また人事については「まだ白紙で、この時点で申し上げられるものもない。自民党が厳しい状況にあることはよく承知しており、この厳しい状況をなんとか打開し、国民に信頼いただくために、党や内閣などでそれぞれの役割を適切に果たしてもらえる人事を行う」と述べた。