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本日の世界遺産は「スマトラ島の熱帯雨林遺産」。
スマトラの熱帯雨林遺産に生息するオラウータンを探す。ガイドの案内で探しているとスマトラシロテテナガザルなどの生き物達に遭遇した。スマトラオランウータンはかつては東南アジアに広く生息していたが今はスマトラ島と隣の島にしか生息していない。木の上を腕などを使って移動しており、一生の殆どを木の上で生息する。朝起きたら朝食するオラウータンはほとんど植物を食べている。来のみなどのほか木の皮を剥がして樹液を舐める様子が確認された。
ガイドのヌールさんはオラウータンのベッドになっている木を教えてくれた。オラウータンは毎日ベッドを作って寝ていてその様子を撮影することに成功した。葉っぱは傘代わりにすることもある。オラウータンは濡れるのを嫌う。午後涼しくなると食べ物を求めて移動。すると糞と尿をする。植物の種が含まれた糞によって森が広がっている。
森で出会ったのは子育て中のオラウータン。オラウータンは群れを作らず単独で暮らすが子どもは別で7歳頃まで親と一緒に暮らし生きるすべを学ぶ。これだけ長く一緒に暮らすのは野生動物の中でも珍しい。移動も未熟であるため母親が枝と枝の橋の代わりになるなど補助していた。小さい子を持つ母親は特に神経質で威嚇してくることもある。大人のオスのオラウータンと遭遇すると何故か地上に降りてきて近津てきた。顔の膨らみは「フランジ」と呼ばれるもので自分が回りより強いと自覚するとホルモンの作用で発達する。通常オスがアピールするがこの日はメスがアピールしていた。メスは普段オスを避けるが発情期は別である。
スマトラ島には珍しい固有種などもたくさん生息する。危急種に指定されているセイランは羽が長すぎて飛ぶのは苦手だがメスへのアピールに使用する。サイチョウは果実が大好物で夫婦になると生涯を共にする。トーマスリーフモンキーはソフトモヒカンヘアなどが特徴なサル。数年に一度開花するショクダイオオコンニャクは開花すると高さ2m、直径1mにもなり強烈な匂いを発する。花の中には雄蕊と雌蕊が密集しており多くの虫を誘い受粉を手助けさせる。受粉に成功すると赤い実をつける。
豊かな森が広がるスマトラ島は何度も噴火してきた大火山地帯。100年以上前の噴火で出来た火口湖やあちこちで火山ガスが吹き出し硫黄の匂いがし今も活発に活動している。その火山の麓に森が広がっており、そこに生息するタパヌリオラウータンが新種と判明した。しかし最も古い種類とされる。オラウータンはスマトラオランウータンとボルネオオランウータンの2種類のみとされていた。タパヌリオラウータンは約7万5000年前の巨大噴火で森が寸断され孤立し暮らしてきたと考えられている。現在の生息数は800頭ほど絶滅の危機にひんしている。公園の外にはオラウータンの保護施設が存在し、保護活動などを行っている。
世界遺産の次回予告。
ベスコングルメの番組宣伝。