2026年7月17日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2026 ガザの平和を願うVR作品

出演者
山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 坂梨祥 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

オープニングトーク

アメリカとイラン双方による軍事行動を含めた応酬が続き、事態が沈静化する見通しは立っていない。きょう視聴者の声に応えるのは日本エネルギー経済研究所・坂梨祥氏を紹介した。

(ニュース)
ホルムズ海峡での応酬 事態悪化 懸念

イラン情勢について。アメリカ軍はイランを5日連続で攻撃。双方の覚書の署名からまもなく1か月となる中、ホルムズ海峡をめぐる応酬は覚書署名前の緊張状態に戻りつつあり、事態悪化が懸念される。アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」は“トランプ大統領がイランへの軍事作戦を拡大する方向に傾いている”と伝えた。“カーグ島などの島々への地上部隊による制圧などが選択肢にある”としているが、“最終的な決定は行っておらず、考えを変える可能性もある”としている。一方イラン側は中東にあるアメリカ軍の基地を攻撃するなど反発、徹底して対抗する姿勢を示している。合意の履行は大きく揺らぎ、事態の悪化が懸念される。

解説「戦闘再開で どうなる覚書合意」

アメリカとイラン、合意から1か月足らずでなぜ戦闘再開となったのか。日本エネルギー経済研究所・坂梨祥氏は「そもそもこの合意自体に非常に曖昧な点を多く含んでいたため」と指摘。8日(水)出演の神谷崇氏からの質問で「60日後のホルムズ海峡は?」について、「ホルムズ海峡の安全航行というものはアメリカとイランの認識の相違があり今まったく実現していないどころか、攻撃の応酬が再開してしまっている。60日後本来の計画では安定した状態が戻っているということだったが、その計画通りには全くいかない。不安定な状況がしばらくは続く可能性がある」などと説明した。トランプ大統領としてはオバマ大統領(当時)がイランとの間で成立させた核合意よりも優れた合意を作りたいと考えている。トランプ大統領の要求にイランが従おうとしていない、そのためトランプ大統領がまた軍事力を行使しているとした。気になるのがエネルギー危機への懸念。大体調達を世界中が考えた場合、日本は確保はできても価格は上昇し国内の様々の製品に反映されていく可能性が今高まりつつあると説明。

“知のリレー”

来週21日のゲストは元国連日本代表部で行使を務め、ブルネイ大使などを歴任した山本栄二さん。“世界最高の外交官”とも言われる国連事務総長を選ぶ選挙について伺う。“知のリレー”、坂梨祥さんからの質問は「アメリカとイランの対立の解消に国連が果たせる役割は?」

ロシア軍の無人機対策 進めた国防相 退任へ

ウクライナでロシア軍の無人機への対抗策を進めてきたフェドロフ国防相が退任する見通しとなり、戦況への影響が懸念されている。フェドロフ国防相は15日にSNSで“国防相として国民に奉仕できたことはとても光栄だった”と退任することを明らかにした。退任の理由としてイギリスのフィナンシャル・タイムズは“フェドロフ氏は特定の企業の利益につながる契約を阻止してきたため有力者からの反発を招いた”とする関係者の話を伝えている。ただフェドロフ氏はロシア軍の無人機に対する迎撃率向上を進めたことから、国防相を務めることを求めるデモが行われるなど波紋が広がっている。ゼレンスキー大統領は15日、新しい首相に国営ガス会社「ナフトガス」のコレツキーCEOを指名することを明らかにした。

WOW!The World
ティラノサウルスの化石 高額落札

アメリカ中西部で見つかった6700万年前のティラノサウルスの化石がニューヨークのオークションで落札された。恐竜の化石としては最高額の約70億円、骨の6割以上が揃いこれまで見つかった中でも最も完全な状態のひとつだという。ただ博物館の研究者は科学的価値のある標本がアート作品のように高額で取り引きされていると懸念している。

飛んで泳げるロボット

アメリカのマサチューセッツ工科大学が開発しているのは自由自在に動く翼で、飛ぶことも、泳ぐこともできるロボット。科学者たちは海洋生態系の調査に役立つと期待している。

キューバ ベンガルトラの赤ちゃん 4頭誕生

キューバの動物園で4頭のベンガルトラの赤ちゃんが誕生。1頭は珍しいホワイトタイガー。燃料や医薬品の不足、停電といった問題もある中飼育員はこの誕生を小さな奇跡だと語っている。

SPOT LIGHT INTERNATIONAL
VRでよみがえる ガザ地区

パレスチナ人の制作者によるVRを通して戦闘前のガザ地区を映像で体験するプロジェクトがアメリカで話題になっている。日本でも公開しようという取り組みが東京大学などの協力で進められている。その準備の現場を取材。VR体験会に参加した学生たちは戦闘で破壊される前のガザの街を体験。参加した学生はイメージしていたガザとは少し違う。幸せがちゃんとそこにあった、今でもあるとうれしいなとそういう気持ちになりましたと述べる。VRの制作者はガザ地区出身のナイーム・アブラーディさん。

アメリカ・コロラド州のボルダーの大学のプラネタリウムで上映会が行われた。映し出されたのはガザの活気あふれる様子。ナイームさんは度重なる軍事侵攻で学校が空爆され友達を亡くしたり、銃を突きつけられたり、過酷な子ども時代を過ごした。18歳の時、外国へ留学。ガザに戻れなくなるという代償を伴うものだった。ガザ地区に360度カメラを送りカメラマンに撮影を依頼したのは人々のありのままの暮らし。学生たちに見せると大きな反応があったという。一般公開直前、状況が一変する。2023年10月、イスラエル軍による大規模攻撃が始まる。プロジェクトも一時中断を余儀なくされる。カメラマンに破壊されたガザの様子を撮影。ガザの戦闘前後の映像を対比して見せることにした。カメラマンのヤヒヤ・ソベイさんは危険も覚悟の上、映像を送り続けたという。ナイームさんは国内外50か所以上の大学などをまわり一刻も早い停戦を訴え続ける。去年5月、生まれたばかりの娘をヤヒヤさんは腕に抱いた数時間後、誕生を祝う親戚の集まりがイスラエル軍の標的にされる。妻と3人の子どもを残し、ヤヒヤさんは帰らぬ人となる。ナイームさんはパレスチナ人は皆こう答える。ただ生きたいだけだと。自由な国で暮らしたいだけ。爆撃におびえることなく暮らした。基本的な権利を求めているだけと述べる。妻のアマルさんはジャーナリストでもある自分がガザの状況を伝える役割を引き継ごうと決意する。プロジェクトはフェニックス・オブ・ガザと名付ける。ガザはよみがえるという希望を込めたという。

ナイームさんはガザの人たちが何を目撃してきたのか体験することで今、現実に起きていることだと感じてほしいというメッセージを世界に発信したいと考えているという。東京大学大学院の渡邊英徳教授は大変な虐殺が行われているとか破壊が行われていると報道されていたときは皆さんの意識にのぼっていた。今はイラン、アメリカの戦争がどうなのかという方に振れてしまっている。ガザ地区は日本が空爆を受けたときと同じように何の責任もない市民がどんどん追い立てられて、住む場所を奪われたという点で共通する。いかに平和な世界が大切か、戦争がいかに無益かを一度踏まえ直すきっかけになり得ると述べる。VR作品「フェニックス・オブ・ガザ」は来月11~17日、長崎原爆資料館で公開予定。

(ニュース)
パリ同時テロ事件 当局幹部 “あの日”と向き合い続けて

2015年11月13日、パリで起きた同時テロ事件。過激派組織ISのメンバーがパリの中心部のコンサートホールなど8か所で次々と銃を乱射、犠牲者は130人。フランスにとって戦後最悪の事件といわれている。当局の幹部の証言を新たに得ることができた。

幹部が語る “あの日”とこれから パリ同時テロ事件

ロックバンドのライブが行われていたコンサートホールで武装した3人が銃を乱射。ライブ会場は一瞬で戦場のようになる。事件当時、パリ警視庁特殊部隊隊長のクリストフ・モルミ氏は現場に突入し目に飛び込んできたのはおびただしい数の遺体だったという。3人のうち1人は警察が到着した直後、自爆し死亡。2人は立てこもる。人質となったマリー・ウルカスタニューさんによると、男たちは立てこもるさなか中東情勢に介入するフランスへの報復を繰り返し口にしていたという。当時、中東ではシリアの内戦の混乱に乗じてISが勢力を拡大。アメリカやフランスなど欧米諸国はISを壊滅させるため拠点のイラクやシリアを空爆。欧米への報復を呼びかけ、ISに加わった若者たちによる事件が各地で起きていた。マリーさんはできるだけ多くの人を殺すこと以外に計画なんてなかったんだと思うと述べる。警察は男たちが自分たちの主張を世論に訴えかけることが狙いの一つだったと分析する。実行犯の2人は銃撃戦の中で死亡。彼らがメディアの前で何を語りたかったのかは謎のまま。クリストフ氏は後悔もないが…選択肢がなかったと述べる。救急医療チームは軍と大学と連携。紛争地域の医療体制を取り入れるなど緊急時の救急医療システムの改善に取り組む。欧米では2025年時天でテロ事件の疑いのある捜査のうち未成年者が関与した数は4年前の3倍に増加。クリストフ氏は若者たちに気を配り対話し共に生きることが必要だと述べる。

未解決事件 “パリ同時テロ”

「未解決事件 “パリ同時テロ”」の番組宣伝。

INTERNATIONAL NEWS REPORT
“イラン情勢で物価上昇”

アメリカFRBはイラン情勢によるエネルギー価格の上昇などを受けて物価は全体として緩やかに上昇したと指摘。14日に発表された先月の消費者物価指数は前年の同月と比べた伸び率が鈍化したもののイラン情勢の先行きは不透明で、金融市場ではFRBが今月の会合で政策金利を据え置くという見方が強まっている。

キーワード
アメリカ政策金利消費者物価指数連邦準備制度理事会
売り上げ・最終利益 過去最高

台湾のTSMCはきょう、ことし4ー6月の3か月間の決算を発表。売り上げは前年同期比で36%増の1兆2703億台湾元、約6兆4000億円。最終的な利益は77.4%増えて7065億台湾元、約3兆5600億円。売り上げ、最終利益ともに3か月ごとの決算として過去最高を更新。AI向けの最先端の半導体の販売が好調だったため。TSMCは次の3か月間も需要は堅調に推移し、最先端の2ナノ半導体の大幅な量産拡大が業績を支える見通しだとしている。

“物価上昇抑制” 3年半ぶり利上げ

韓国の中央銀行が政策金利を0.25%引き上げることを決めた。3年半ぶりの利上げ。物価の上昇を抑えたい考え。

無人機など共同生産へ

EUはウクライナとの間で無人機などの共同生産を進めることを明らかにした。

(エンディング)
あすは

あすは、米トランプ政権、高まるキリスト教ナショナリズム。

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