2026年7月9日放送 4:15 - 5:00 NHK総合

国際報道
2026 中東情勢で存在感高める韓国防衛産業

出演者
山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

オープニングトーク

生活にも身近な太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際会議がきょうからはじまった。海洋生物環境研究所の神谷崇さんに皆さんの声に答えていただく。

(ニュース)
イランとの停戦・覚書“もう終わった”

8日、訪問先のトルコでイランへの不満をあらわにしたトランプ大統領。双方は先月覚書に署名するも攻撃の奥州となっていることに不満を募らせているものとみられる。アメリカ中央軍は7日SNSでイランが商船を攻撃したことへの対応だとして、イランの80を超える標的を攻撃したと明らかにした。アメリカ財務省は一時的に認めていたイラン産原油・石油製品の販売許可を取り消しすろ発表した。イランの革命防衛隊は8日、アメリカ軍による侵略行為の対応だとして、バーレーン・クウェートの米軍の軍事拠点85か所に対してミサイルと無人機で攻撃し破壊したと主張した。仲介国のカタールはハメネイ師の葬儀終了後、可能な限り早期にアメリカとイランの次の協議が開催される予定だとしていた。

トランプ大統領 記者団を前にまた“不満”

7日、NATO首脳会議の開催国トルコのエルドアン大統領と会談したトランプ大統領はNATOへの不満を口にした。イランへの軍事作戦をめぐり、加盟国の一部が支援を断ったと主張。グリーンランドについてはデンマークではなくアメリカが支配すべきとし、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては両者とも今は解決を望んでいるなどとした。8日、2日目の協議がはじまる前にも、スペインに対しNATOへの貢献が不十分だと主張した。アメリカが欧州の防衛への関与を減らす中で2日間続いたNATOの首脳会議では、ほかの加盟国がヨーロッパの防衛により一層の役割を担うことが話し合われた。

NATO首脳会議 2日目終わる

NATO首脳会議の2日目が終わった。NATOのルッテ事務総長がまもなく会見する。首脳宣言ではヨーロッパの加盟国とカナダがヨーロッパの防衛のためより一層の役割を担うことや、ウクライナへの支援、イラン情勢をめぐってイランの核兵器の保有は認められないことなどが盛り込まれている。この後、トランプ大統領の会見も予定されている。トランプ大統領からはイランとの停戦・覚書をめぐる発言があったが、現地では覚書を根本から覆すものとは受け止められていないよう。

解説「太平洋クロマグロ 資源管理は」

太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際会議がきょうからはじまった。資源量が回復した際にどの程度漁獲枠を増やせるか、そのルールについて話し合う。海洋生物環境研究所理事長の神谷崇さんに解説してもらう。太平洋クロマグロの親魚資源量の将来予測は1995年から徐々に減り、2010年には1万2200トン余と歴史的最低水準となった。これをうけてWCPFCは2015年から小型クロマグロの漁獲量を2002~2004年の平均に比べて半分に抑えるという規制に乗り出した。資源量は大幅に拡大され2021年には国際的に合意された当面の目標約12.5万トンとなった。神谷さんは思い切った制限措置により、漁獲の大半を占めている日本が規制の順守に一丸となって努力してきた成果により回復したと指摘。秋元千明さんからの質問「クロマグロは回復しつつあると聞きますが、それでも管理は必要?」。神谷さんは魚は常に管理していかないと、技術の進歩があるのでとり過ぎに陥る危険性があるという。きょうから始まった会議では、資源量の増減に応じて毎年の漁獲枠を算出するという新しいルール・管理方式案を議論している。管理については各国によって主張が異なる。漁獲規制を厳しくしていく資源量の水準について、アメリカは約20万トンとしていて、日本・韓国・台湾は約13万トンと主張している。神谷さんは漁獲をしている漁業者が多数いるかどうかが大きな違いになってくる、クロマグロは乱獲で資源が減少したこともありしっかりとした管理措置をどうやって導入するかが大事なポイントだとした。合意へのポイントについて神谷さんは、管理方式にどう合意するか、西と東でどう配分するか、日本・韓国・台湾でどう配分するかだと指摘した。

“知のリレー”

神谷さんから、16日出演の日本エネルギー経済研究所の坂梨祥さんへの質問は「60日後のホルムズ海峡は?」。

WOW!The World
250年前の米独立宣言の写し 発見

アメリカ独立宣言の写しがイギリス・ロンドン南西部の国立公文書館で発見された。この写しは1776年7月にアメリカ・ニューハンプシャー州で最初に印刷され現存している11部のうちの1部。アメリカ以外で唯一確認されたもの。ボランティアの男性が書類の整理をしていてたまたま発見したという。今後、展覧会で展示される予定。

“世界一危険なホテル”?

アメリカ・ノースカロライナ州の沖合にあるのは世界一危険だというホテル。かつては沿岸警備隊が使っていた古い施設をホテルに改造したもの。中に入るには3吊り上げられて入る。お値段は1泊3万2000円ほど。

おしゃべりなワンちゃん人気

オランダのアムステルダムでおしゃべりなワンちゃんが話題。12歳のサニーが大声で話すようになったは8歳のときで、以来ずっと特に車の中で大きな声で自分の意見を述べているとか。サニーはネット上で大人気。

SPOT LIGHT INTERNATIONAL
存在感高まる 韓国防衛産業

トルコで開かれたNATO首脳会議にも出席した韓国のイ・ジェミョン大統領。ミサイル防衛システムや戦車などを輸出する韓国の防衛産業の存在感が高まっている。ポーランドはすでに韓国の防衛装備品の主要な輸出国、中東ではアラブ首長国連邦やサウジアラビアなどへの輸出も行なっている。ストックホルム国際平和研究所によると、去年までの5年間で韓国が主要兵器の輸出で占めた割合は世界9位だった。

ことし5月に公開された韓国軍の実弾射撃演習で海外メディアに公開されていたのはチョングン2。アメリカとイスラエルによる軍事作戦のあと、湾岸諸国にミサイル攻撃を行ったイラン。そこで存在感を発揮したのが防空システム・チョングン2。360度全方位のミサイルを迎撃可能でUAEに配備され高い迎撃性能を 発揮した。韓国メディアは迎撃率は90%を超えたと伝えている。チョングン2はUAEが追加供給を打診したほか、サウジアラビアが早期配備を要請した。ことし3月、新型戦闘機の式典に参加したイ・ジェミョン大統領は防衛産業が絶えず成長するように投資をサポートを惜しまないとした。4月には戦車などの輸入契約を結んでいるポーランドのトゥスク首相が27年ぶりに韓国を訪問。両国はこれまでに締結した7兆円規模の契約を履行し、防衛産業分野の協力強化を確認した。チョングン2の部品を製造する企業が取材に応じた。この企業はチョングン2のレーダーの送受信に使われる部品を製造、中東情勢を受けた受注拡大で売り上げは約2倍になったという。東南アジア・中東などに直接売り込みを図りたいとしている。専門家はアメリカなどと比べ安価で大量に供給できることが今の国際情勢と合致していると指摘。

韓国の防衛産業の評価が高まっている。北朝鮮と対峙し国の安全保障が継続的に脅威に直面していたこともあり、防衛装備品の開発が活発に進められていることが背景にある。イ・ジェミョン大統領は7~8日の日程でトルコを訪れ、NATO首脳会議に出席した。韓国政府の高官は、世界最大の防衛産業の市場であるNATO加盟国との協力を本格化する狙いがあるとしている。日本もことし4月に殺傷能力のある武器の移転を原則可能としたが、韓国とも競争していくことになる可能性がある。韓国国防研究員のシン・スンギ研究委員は、日本は海の分野を中心に今後東南アジアなどアジア地域全体で韓国と競合することになるだろうとしている。

(ニュース)
日本で進む中国企業の「出海」

中国企業の間で「出海」が注目されている。「出海」とは企業の海外進出や製品を海外に展開させることを意味している。中国経済が減速する中、大企業から個人事業主にいたるまで出海の動きが加速している。中国政府は中国からの直接投資で海外に5万社以上の企業が設立されたとしている。

日本目指す 中国「出海」企業

中国出身で日本国籍を取得した経営コンサルタントの澤嘉莉莎さん。留学生として来日し、9年前に会社を設立、2000社を超える中国人の起業を支えてきた。澤嘉さんが出海を支援した大阪の中国料理店。2年前に大阪にレストランを開業した中国出身の女性、現在は新店舗建設を見据えている。日中関係が冷え込む中でも出海の動きは続いている。澤嘉さんに出海について相談を持ちかけたのは、スマートフォン用充電器レンタル事業を行なう中国企業。中国企業が出海する上で日本が今魅力的な選択肢になっているという。ここ数年、日本では中国大企業の出海も加速。最新の統計では中国の対日投資額は2015年と比較し4倍に増加したという。中国出身の外資系転職エージェント、最近は中国企業の依頼で日本人人材の確保に取り組んでいる。転職エージェントによると、優秀な人材を確保するためいくつかの中国企業は高額報酬を交渉の切り札にしているという。中国のマーケティング企業に転職した40代男性は中国の企業風土に満足しているという。出海を支援してきた澤嘉さんは今、この動きを日本にもプラスにつなげたいと考えている。注目しているのがライブコマースというSNSなどの生配信で商品などを販売する仕組み。中国のライブコマース市場は10年間で100兆円規模に急成長。この仕組みを使って日本製品を中国でも販売していきたいと考えている。来年にはライブコマース専用ビルの建設を計画していて、日中の経済交流を活性化させたい考え。

中国政府からは出海を抑えようとする動きも出ている。中国政府は海外直接投資の管理を強化する規定を今月1日から施行シテイル。資金や技術の流出を抑える狙いがあるものとみられる。日本政府は中国人を含む外国人の在留資格審査を一部厳格化している。

INTERNATIONAL NEWS REPORT
IOC ロシアの資格停止処分 暫定的解除

IOCはロシアオリンピック委員会が編入したウクライナのスポーツ組織をすでに構成に含んでいないことを確認したなどとして、資格停止処分を暫定的に解除した。また、ロシアの国際大会への参加資格を中立な立場の個人資格の選手に限るという勧告を解除した。ロシアのデクチャリョフスポーツ相はロシア選手の国際舞台への復帰を加速させるとして歓迎した。ウクライナのオリンピック委員会は決定に強く反対するとし、IOCの決定は時期尚早で客観的な状況を十分に考慮せずに行われたなどとしている。

ハンガリー 公共テレビ局が”うそをおわび”

ハンガリーの公共テレビ局は7日文章で、うそをおわびすると告知した上で独立性と信頼性を確保するために改革の途上にあるとしてニュース放送を一時的に休止すると明らかにした。ことし5月に就任したマジャル首相は前政権の意向に沿う報道をpしていたメディアのニュース放送を停止する考えを示していた。今回の対応は改革の一環とみられている。マジャル首相はSNSに、公共メディアでのプロパガンダの放送はきょう終わったと投稿。

ウクライナ ロシアの石油精製施設を攻撃

ウクライナ軍参謀本部は6日、ロシア・西シベリアのオムスク州にある石油精製施設を攻撃したと発表した。ウクライナ国境からの距離は約2500キロメートルだとしていて、強化している長距離攻撃の成果だと強調している。ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、NATO首脳会議の関連イベントで演説し、無人機を使った攻撃でロシア軍に大きな人的損失を与えていると主張した。NATO首脳会議がはじまり、ウクライナ情勢が主要な議題となるなかさらなる軍事支援を呼び込みたいねらいがあるとみられる。

フランス ルペン氏 有罪も上告し大統領選へ

公金を不正に流用した罪に問われているフランスの極右政党のルペン前党首は7日、2審の裁判で再び有罪判決が言い渡された。一方、2審の判決では被選挙権の停止期間が短縮され、選挙への立候補は可能となった。ルペン氏は今後、最高裁に上告する方針を示すとともに、来年の大統領選挙に立候補する意向を示した。

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