2024年7月27日放送 22:00 - 22:30 テレビ東京

新美の巨人たち
【松本竣介“立てる像”感動秘話×緒形直人】

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(オープニング)
今回は…

松本竣介の足跡を緒形直人がたどる。

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松本竣介神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像葉山町(神奈川)
オープニング

オープニング映像。

新美の巨人たち
1988年 訪ねし人あり「絵を見せてもらえませんか」

1988年のある日のこと、松本竣介のご子息のカンボーと呼ばれた松本莞さんの家に一人の男が訪ねてきた。遺された絵を見せてほしいと言ってきたがその人はいくつかの絵やデッサンを貪るようにみつめ宝物のように向き合っていた。数日後に再びやってきて、それでもじっと見つめるばかりだった。

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松本竣介松本莞神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像葉山町(神奈川)
松本竣介の世界街を愛した画家

松本竣介の絵は街を愛し独特のタッチで描いた。豊かな色彩と力強い線描が奏でる世界で無音の風景を絶賛された。ナゼ無音なのか理由がある。

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Y市の橋ニコライ堂の横の道序説橋(東京駅裏)議事堂のある風景黒い花
岩手の天才少年 松本竣介の旅立ち

1912年東京・青山に生まれた松本竣介は、父が林檎酒を醸造する事業に着手したために家族で岩手にうつり少年時代を花巻と盛岡で過ごした。成績優秀で名門岩手県立盛岡中学校に首席で合格するが入学式の途中に激しい頭痛に襲われた。流行性脳脊髄膜炎になり生死をさまよっや末に聴覚を失った。嘆き悲しむ家族に竣介は耳が聞こえなくても困らないと話し音なき世界で行きていくことに。画家を志したのは上京していた兄から気晴らしにと油彩道具一式が送られてきたことがきっかけ。すぐにのめり込み、本格的に絵を学びたいと上京した。

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山景(岩手山)岩手県立盛岡中学校松本竣介流行性脳脊髄膜炎自画像
画家 松本竣介 音なき世界の青春

多くの友に恵まれ、長谷川利行や鶴岡政男など後の画壇に新風を吹き込む者たちと切磋琢磨した。あだ名はフルポンでフルーツポンチのように甘い顔立ちがその由来だったという。行動範囲は山手線の内側と決めていたが耳が聞こえないために一人で遠出をしなかった。手製のスケッチをもって自宅のあった下落合から新宿、代々木、御茶ノ水、神田、東京駅界隈へとスケッチをしていた。

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下落合駅代々木駅北川實御茶ノ水駅新宿駅東京駅松本竣介神田駅長谷川利行鶴岡政男
松本竣介×緒形直人「無音の風景」に佇んで

松本竣介の足跡を緒形直人がたどる。岩手県立美術館に竣介が描いた街の風景が残されている。あおい透明な空間に浮かび上がる人々。細い線描が微妙な色調と渾然一体となった幻想の街。賑やかなはずなのにどこまで静謐で音なき世界の叙情に溢れている。竣介を虜にしたのは建物。国会議事堂を描き、ニコライ堂はあらゆる角度からじっとみつめた。

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ニコライ堂の横の道岩手県立美術館序説有楽町駅付近松本竣介盛岡市(岩手)立てる像議事堂のある風景黒い花
松本竣介「立てる像」美しき自画像の行方

雑誌編集者の妻の禎子と結婚したのは1936年。子どもにも恵まれ莞と名付けた。そして戦争が始まった。神奈川県立近代美術館には今日の一枚の松本竣介作の「立てる像」がある。縦162センチ横130センチでキャンバスに油絵で描かれている。空がぼっかり浮かぶ灰色の空はなぜか爽やかで画面の下に広がるのは暗いゴミ捨て場。その荒野にりんと立つ青年の姿で開戦の翌年に描かれた。

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松本禎子松本竣介神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像葉山町(神奈川)
松本竣介×緒形直人「無音の風景」とまなざし

大地を踏みしめ、竣介の好きなものが沈黙の中にある。長門さんは絵肌の美しさと透明度があり薄塗りで心情的な透明さと響き合うという。なにより気になるのはその視線だがその解釈に虚ろ、意思を持っていると言われている。

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松本竣介神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像
画家 松本竣介 我が子への絵手紙

終戦を迎える2ヶ月ほど前には疎開先の一人息子の莞くんに絵手紙を送っている。

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松本竣介松本莞神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像
松本竣介×緒形直人「カンボー」への絵手紙

都内に住む松本莞さん。莞さんは父と8歳まで一緒に暮らした。緒方は莞さんから父から数日に1通のペースで送られた手紙を見せてくれた。こよなく街を風景を愛した画家が家族と暮らした変わり果てた街を描いている。また莞さんは緒形直人の父の緒形拳がこの家に訪ねてきていたという。莞さんはその様子にデッサンをみてもう一回観たいと何回か家を訪れた。その時に土産物をもらったという。またこの取材の前に緒方には竣介のあだ名だったフルーツポンチを食べてもらった。父の緒形拳から松本竣介という画家を紹介してもらっていたという。その松本家に残したお礼の化石と手紙には緒形拳と直筆のサインが。

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レストラン オランジュ・ブルー復讐するは我にあり松本竣介神奈川県立近代美術館 葉山館緒形拳
松本竣介×緒形直人 美しき自画像のまなざし

松本竣介の「立てる像」はなぜ時代を越えて愛されているのか?長門さんは人物像であると同時に風景画という見方もできるという。

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松本竣介神奈川県立近代美術館 葉山館立てる像
画家 松本竣介 音なき世界に生きて

松本莞さんは今年85歳。今建築家として生きてきた。父との会話に空中に字を書いて伝えていたという。絵手紙は今も大切に残されている。

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松本竣介
名優 緒形拳 我が子への手紙

緒形直人は父の緒形拳からはがきをもらっていたという。

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緒形拳
松本竣介の暮らし 我が子へ遺したもの

松本莞さんは父との記憶にアトリエの中ではどこで何描いても構わないと言われていたという息子が描いた絵に竣介が手を入れて新たなアートに。童画と呼ばれている。

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松本竣介
画家 松本竣介 最後の童画

松本竣介は気管支喘息が悪化し、最後の童画を描き心臓衰弱により36歳で亡くなった。

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せみ松本竣介
(エンディング)
次回予告

「新美の巨人たち」の次回予告。

(番組宣伝)
スポーツ リアライブ

「スポーツ リアライブ」の番組宣伝。

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