2023年11月26日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
与野党に問う 国会終盤の焦点は

出演者
伊藤雅之 星麻琴 
(オープニング)
オープニング

補正予算案の審議が続く臨時国会では与野党の攻防が激しくなっている。議論の焦点となっている減税を含む経済対策や少子化対策の財源などを与野党に問うという。

キーワード
世界平和統一家庭連合岸田文雄泉健太立憲民主党衆議院予算委員会補正予算
(日曜討論)
コーナーオープニング

国会は経済対策の裏付けとなる補正予算案が先週衆議院を通過し参議院で審議が行われ国会終盤の焦点について議論するという。

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参議院衆議院
経済対策・補正予算案 効果は 国民の理解は/ここまでの論戦は

経済対策について。注目点は所得税と住民税の定額減税。納税者本人とその扶養家族を対象に、一人あたり所得税3万円と住民税1万円の合わせて年間4万円を減税する方針で必要な法改正を経て来年6月にも実施するとしている。対象は9000万人程度と見られる。この減税に加え補正予算案には住民税非課税の低所得者世帯に7万円の給付、ガソリン・電気・ガス代の負担軽減措置の延長などが盛り込まれている。今月のNHKの世論調査ではこの経済対策の内、減税と給付について評価するか尋ねたところ「大いに評価する」「ある程度評価する」が合わせて36%「あまり評価しない」「まったく評価しない」が合わせて59%だった。

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世論調査日本放送協会

稲津さんは国民の理解について「定額減税は所得控除にもリンクするし、給付や負担軽減措置についても国民の皆さんに政府として丁寧に伝えていかなければならない」などとした。岡田さんは経済対策の問題点について「物価高対策に焦点を当てるべきで、デフレ脱却は本予算でやるべき話だ。アンケートでも給付についてだけ聞いたら評価する人はもっと多いと思う。目的のはっきりしない所得減税はやらないというのが正しい」などと話した。これに対し稲田さんは「ウクライナ等による物価高騰に対応して給付をやっていくと同時に、物価よりも賃金が上がっていく状況を作っていくまでの間に手当をする。その一環として減税をやる」とした。岡田さんは「9000万人が減税の対象ということは3000万人が給付の対象ということになるが、物価高で本当に苦しんでいるのは3000万人どころではない。そこに対して6月まで対策がないというのが問題」だと話した。藤田さんは「岸田総理の経済の現状認識と方向性については同意する。ただ中長期的にどのように構造改革していくのかなど方向性が見えないから国民は不安。特に社会保険料の増加ペースは賃金の上昇を大幅に上回っているがこれは抜本的な構造改革をしてこなかったからだ」などとした。濱口さんは経済対策全体について「政府の減税政策には賛成で、減税は必要だと我々も提案している。ただ1回限りで経済対策にはならないのではないかと考える。ガソリン減税をやりきるべき。4月末以降もガソリンだけでなく、灯油重油などの価格もハイブリッドで引き下げる必要がある」などとした。

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トリガー条項公明党国民民主党岸田文雄日本維新の会立憲民主党自由民主党

トリガー条項について稲津さんは「重油・灯油などはどうするのか、財源はどうするのか。国税で1兆円、地方税で6000億円ほどの減収があると思う。この減収にどう対応するのか考えなければいけない」などとした。小池さんは経済対策について「減税するというのに6割が評価していないというのは前代未聞。この評判の悪さは1回きりで、半年も先、さらに軍拡のための増税が透けて見えているから。減税するなら消費税。買い物の度に減税して消費に結びつく。景気対策にも中小企業支援にもなる。消費税を5%に下げ、複数税率をなくし、インボイスを廃止することが正しい」と話した。長谷川さんは「所得税の減税は遅すぎる。全員一律の10万円給付が必要。日本経済は財政破綻論に囚われた自民党・公明党政権と、民主党政権の増税とコストカット型の経済政策がダメにした。今の物価の上昇は輸入物価の上昇などの悪い物価上昇で実質賃金・消費は下がり続けている。物価だからといって財政削減や金利上昇などはデフレへと逆戻りする」などとした。これ対し岡田さんは「物価高対策に対し消費税減税は考えられない。所得減税と同様に時間がかかる。また必要なところに必要な金を速度感持って渡すべきで、ばら撒きは止めるべき」などとし、稲田さんは「消費減税の恩恵を受けるのは高額所得者。また消費税は社会保障の重要な財源であるため減税は反対だ。トリガー条項については様々な論点があると思うので、その点も含めて責任者同士での協議をして欲しい」などとした。

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れいわ新選組トリガー条項公明党日本共産党自由民主党
少子化対策の財源は 国民の負担は

少子化対策の財源について、岡田さんは「基本的に間違っている。介護保険制度などから財源を持ってくるのではなく、防衛費や所得の多い人から財源を得るべき」と主張。稲田さんも概ねこの意見に同意した。一方藤田さんは「なぜ支援金制度という新たにわかりにくいものを作ったのか。とにかく現役世代の可処分所得を上げるための賃上げと負担抑制をやる。そのために構造改革をやると言わなければならないし、新たにわかりにくい制度で上乗せして取るというずるいことはしたら駄目だと思う」と非難。小池さんは「消費税の減税は低所得者に恩恵はいく。また医療保険料に支援金を上乗せする、というのは目的も趣旨も全く違う」などと指摘している。浜口さんは「支援金制度について政府は負担を生じないようにすると言っているが、確約はない。国民や企業にとっても負担になる可能性も高い。持続的な賃上げにも大きくマイナスに影響するのではないか」と懸念を示した。

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国民民主党日本共産党日本維新の会立憲民主党自由民主党防衛省

稲津さんは「少子化対策待ったなし。そういう意味で子育て世帯に関わらず社会保障全体を支えていくことに繋がる。また少子化対策の仕組み自体を強化していかなければならない」などと話した。長谷川さんは「何が不安かといえば教育費。教育費を無償化していく、というのは将来への投資に繋がる。また子ども1人あたり月3万円の手当を訴えている。今少子化対策に本気で取り組む気があるなら、これをやるべき」などと強調した。これまでの議論を踏まえ、岡田さんは「社会保障改革は必要。支援金だとおそらく上限を法律が定めるだけで、政府がどんどん保険料率を上げていく仕組みになると思う。これは法律的にも反する、国会軽視のとんでもないやり方だと思う」とコメントした。小池さんは「まさに今やろうとしてることはコストカット。そういう道を突き進んで良いのかと問題提起をしたい」と指摘。藤田さんは「現役世代はたしかに高齢者を支えないといけない。ただ現役世代がたえきれないほどの負担がずっと続いていて、今後も増え続けることが確定しているこの構造を議論すべき」と話した。

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れいわ新選組公明党岸田文雄日本共産党日本維新の会立憲民主党自由民主党
旧統一教会 被害者救済めぐる法整備は

おとといから衆議院で2つの法案の審議が始まった。焦点は教団の財産の保全を規定するかで、自民・公明・国民の案は、国が解散命令を請求した宗教法人について不動産処分前に行政機関への届け出を義務付けることなどを求めている。立憲・維新の法案では、解散命令が請求された段階で裁判所が財産の管理・保全を命じることができることなどが盛り込まれている。藤田文武は、自民・公明には向き合ってもらって実際に実効性がある法整備はどうかを追求すべきだと話した。稲津久は、立憲・維新の案については実効性がひとつの大きな課題だと思っていると話した。岡田克也は、自民・公明・国民の案は、それこそ実効性がないなどと話した。稲田朋美は、私どもの案は現実的だが、立憲・維新の案は返って時間がかかるのではという指摘されていると話した。浜口誠は、恒久化か延長できるようにすること・幅広い不動産を対象にすることとの2つの要請をしたとした。小池晃は、政府は解散命令を請求したから財産を保全する責任があり包括的な財産保全が必要だと思うなどと話した。長谷川ういこは、教会と癒着のあった議員が自民党に戻っていて自民党に自浄作用がないと思っているなどと話した。稲田朋美は、今の法律の課題を絞って議論していきたいと思っているなどと話した。

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れいわ新選組世界平和統一家庭連合公明党国民民主党日本維新の会法テラス立憲民主党自由民主党
日本外交 何が求められるか

来月には日・ASEAN特別首脳会議が開かれるなど重要な外交日程が続く。長谷川さんは日本外交にはアメリカの顔色を伺うことは辞めようということした。イスラエル中枢はガザを殲滅すると市民の虐殺を意図したメッセージを発している。日本も粘り強く独自支援を行っていくべきとのこと。死の商人にならないように武器輸出をしないとした。浜口さんは日本の強みを活かした外交をするべきとした。中国に対しては言うべきことは言うとした。小池さんは日本外交に求めることはガザへの侵攻を止めることだとした。総理は国際人道法違反とは言わずにアメリカの顔色を伺うような情けない外交でいいのかと申し上げたいとした。稲津さんは日本はG7の議長国、国連の安全保障の非承認理事国で世界をリードするような役割が必要とした。日中の平和友好条約では45周年を迎え、山口代表が中国を訪問し蔡奇政治局常務委員や王毅外相とも懇談を行い、処理水問題でも科学的な検知から共通の3つを見出すことが必要で可能だと話があったという。藤田さんは一定評価をすべきであるが日本外交の限界を感じざるを得ないとした。世界のパワーバランスが変わる中で独自外交路線を取る仕組みが取れないという。岡田さんはバイデン大統領が民主主義対先制主義の戦いだと言っていて日本政府はフォローしていたが最近の会談では強調はするが衝突はしないとしそれに日本は合わせるのは情けない。日本独自のスタンスを確立することが大事だとした。日中の首脳会談は評価した。稲田さんは国際社会全体が複合的な危機に見舞われていて分断を深めている。日本らしい外交を確立すべきだとした。岡田さんは会期末に向けて信任決議案を出す予定についてコメントできないとした。稲田さんは国会終盤は骨太の外交などの結論を出していくとした。

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(エンディング)
エンディング

伊藤さんらが挨拶をした。

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