- 出演者
- -
今、杉箱が注目を浴びている。きっかけはコロナ禍。杉箱(お弁当箱)を外に持っていくのではなく、お家弁当として活用された。杉箱の一番の強みは調質効果。木が余分な水分を吸収し一定の湿度を保ってくれるため冷めてもベタず美味しいごはんが食べられる。
オープニング映像。今回は「木」の可能性に迫る。
- キーワード
- 2025年日本国際博覧会国土交通省
大阪・港区のスウェット株式会社ではインテリア家具やオフィスの空間デザインを手掛けているが、プラモデルのような組み立て式の家具という唯一無二の特徴がある。誰でも気軽にDIYが楽しめる。
ショッピングモールのフードコートやビジネスホテルのロビーで使われているテーブルには物流現場で使用されていた木製パレットの廃材を再利用したものがある。この取り組みを行っているパレットハウスジャパンは廃材を家具にするだけでなく、ごみを出さない家具作りを行っている。
GOOD TOY AWARD 2024に選出された「オバケの神経衰弱」。神経衰弱として遊べたりドミノ倒しができたり、遊び方は無限大。こうした木のオモチャを作っているのが、なかよしライブラリー。なかよしライブラリーで作るオモチャは、国産のヒノキを使用し、どこを触っても同じ手触りになるよう研磨。着色料は使用せず、植物由来のオイルでコーティングするなど安心安全なオモチャ作りをしている。
木の良さが見直されている日本。しかし、林業従事者の減少と高齢化に伴い、森の荒廃化が加速している。そんな中、荒れ果てた森林が広がっていたある過疎の村が、木を資源に変え、見事復活を果たした。それが岡山県西粟倉村。
岡山県西粟倉村を発展させたキーマンは國里さん。國里さんは間伐作業を行う会社の代表取締役。森を守るために欠かせないのが間伐。森の木を間引くことで木々の密集を避け、日光に当たることで残った木が健康に育つ。國里さんは、間伐した木に色々な用途を見出し、自分たちで加工&製品化。西粟倉村の木に商品価値を与える取り組みを開始した。國里さんは次世代にも林業を守っていってほしいという思いで、子どもが木に触れる機会を与えられるよう、子ども向けの家具に注力している。村をどうにかしたいと6人で立ち上げた会社は、今や年商3億円に成長した。また現在、村をあげて取り組んでいるのが村の観光地化。「木」にまつわる観光客を呼び込むスポットが各所に作られている。
近年、注目され始めている木造建築。コンビニや駅、カフェなどさまざまな木造建築が誕生している。大分・日田市には木造建築のガソリンスタンドがある。木材会社も経営するオーナーがつくった全国初の木造ガソリンスタンドだという。
埼玉県さいたま市では純木造8階建てビルが完成。アキュラホームを展開する住宅総合メーカー・AQ groupの本社。今、建築業界では中大規模建築の木造化がトレンドになっている。脱炭素社会に向け、「木」の可能性が拡大している。AQ groupの本社ビルは免振装置を使わず国の耐震基準をクリアした日本初のビルだという。
大阪・中央区にある三喜商事株式会社では、おがくずから木糸を作り、木糸と綿糸を折り合わせて布生地にして服を作っている。化学繊維の服に比べて約2倍のコストがかかっているが、SDGsに貢献し、木の服の可能性を見出している。
静岡県の茶畑を経営している樽脇さん。樽脇さんは、おが粉を利用しスーパーウッドパウダーを作っている。9割以上が食物繊維で整腸作用が期待できる。木を食べようと思ったきっかけはノースカロライナ州立大学終身教授の志村さんの考案から。
- キーワード
- ノースカロライナ州立大学志村史夫
茨城・つくば市にある森林総合研究所では、昨年、世界で初めて木から作った新しいものが。
茨城・つくば市にある森林総合研究所では、昨年、世界で初めて木から作った新しいものが。それは、お酒。2015年冬、木材の微生物を研究している際に数日でカビなどが繁殖することを知る。そこで、木を発酵させアルコールができるのではと考えた。試験製造に限った酒造免許を取得。そこから本格的に木のお酒の製造研究に邁進。アルコールを発酵させ、お酒を造ることを可能にした。安全性試験をクリアした樹種は杉・白樺・クロモジ・ミズナラの4種。