- 出演者
- 寺門亜衣子 鈴木拓(ドランクドラゴン) 川村エミコ(たんぽぽ)
自然災害が多発する日本。命を守り被害を少なくするための研究が欠かせない。何が起きてるか知ること、どのように起きるのかを明らかにするのが重要。その最先端をいく研究機関が防災科学技術研究所。防災科研に川村エミコが潜入。
今回のテーマは「潜入!防災化研」。川村さんは「取材に行かせて頂くまでは知らなかった」などとコメント。ナビゲーターの藤原さんによると、防災化研は1959年の伊勢湾台風がきっかけで設立され、自然災害に対する研究を行っている研究機関だという。今日は主な研究内容の中の地震・火山・都市災害について見ていく。
研究領域長・青井さんに地震分野について教えてもらう。小屋には強震計という地震計が設置されていて、複数の地震計が陸の観測点におよそ1900地点設置されている。モニタールームでは全国に設置している地震計のデータをリアルタイムで可視化している。
2016年に海底の地震と津波を捉える日本海溝海底地震津波観測網が設置された。海底ケーブルの長さはおよそ5500キロメートル。南海トラフ地震に備え、南海トラフ海底地震津波観測網が新たに設置された。南海トラフ地震の想定されるマグニチュードは8~9。静岡から宮崎にかけては震度7となる可能性がある。関東から九州にかけては10m以上の津波が予想されている。より震源に近いところで地震や津波をとらえることで、地震の場合は最大で20秒。津波の場合は最大20分ほど早く直接検知できると考えられている。
陸・海に観測網があり火山噴火予測の観測網などもある。陸海統合地震津波火山観測網の愛称は「MOWLAS」で“網羅する”とかかっている。緊急地震速報が出た際の対応について川村はクローゼットに入ると回答。速報が出た際に推奨されているものは「大きな家具から離れる」「頭を保護する」「出口を確保」など。震度5相当以上ではガスメーターが自動的に遮断するシステムがある。事前の対策として家具の固定・耐震化を挙げた。
阪神・淡路大震災では多くの建物が倒れ甚大な被害をもたらした。2005年に作られた兵庫耐震工学研究センターのE-ディフェンス。地震による建物破壊のメカニズムを解明し耐震性を高める技術開発を進めてきた。瞬時損傷判定技術の技術を紹介。
火山は過去1万年以内に噴火した山、現在活発な噴気活動のある山を指す。全国には111か所の火山があり常時観測火山は51か所ある。
火山灰の被害を少なくするために火山灰の動きを素早く捉える研究が進んでいる。防災科研・火山防災研究部門を訪れた川村。瀧下さんから火山灰が遠くまで飛ぶことや、富士山から噴火した際の火山灰の流れなどを学んだ。瀧下さんはディスドロメーターを使い自動で火山灰の降灰量を計測している。
内閣府は富士山噴火のCG映像を公開している。降灰対策として1週間以上の備蓄を推奨。2014年の御嶽山噴火を教訓として防災科研でも登山者動向把握実験を行っている。藤原さんは「ひとりひとりが日頃から災害に対する事前の備えを、知識や情報・データに基づきしっかりとやっていただきたい」と呼びかけた。