- 出演者
- バカリズム 林修 斎藤ちはる 伊沢拓司 伊集院光 宮澤エマ 市川右團次
史上最多を更新した外国人旅行者数。今回、インバウンドブームの今だからこそ知ってほしい東京の名所を15か所紹介。「絶景が見られる世界的建築家の傑作」「世界のエンタメに影響を与えた歌舞伎が楽しめる名所」など。
オープニング映像。
年間8000万人が利用する羽田空港。敷地面積は日本最大の1515ヘクタール。敷地内には旅客ターミナルなどのほか、飲食店や土産物店など並ぶ羽田エアポートガーデンも。飛行機を見ながら浸かれる温泉施設も。後年になって増設されたD滑走路は120ヘクタール。埋め立てではなく、海上に立てた柱で支える構造。周辺の海域を阻害しないようにこうした構造に。
今回の放送で番組はゴールデン10周年。林は「信じられない」とし、初回放送時を振り返って「体型も丸くなったけど内面も丸くなった」など語った。
歴史のプロに聞いた世界に知ってほしい東京の名所、12位は歌舞伎座。明治22年に開き、これまで4度建て替え。都会的な銀座にある純和風の建物とあって、外国人には撮影スポットとして人気。歌舞伎自体も外国人に人気なんだそう。イヤホンガイドによる解説サービスも。歌舞伎の発症は1603年の京都。
歌舞伎で使われる「廻り舞台」という装置。1758年に歌舞伎作者・並木正三が作ったもので、海外の劇場でも使われるように。
歌舞伎で多く使われる「幕」。その幕から生まれた「裏で操る人」という意味の言葉をクイズ形式で出題。正解は黒幕。舞台上で演技を補助する役回りがある。
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歌舞伎で使われる表現手法、力強い表情でポーズを決める「見得」。歌舞伎は江戸時代に庶民の芸能として生まれたものであり、騒々しい雰囲気の中で演じたため客を睨みつけるようになったのが起源。後の「クローズアップ」の演出はこれが発祥ともいわれる。
予約をすれば誰でも見学できる日本銀行。国の重要文化財にも指定。1896年に完成したもので、地下には108年にわたり実際に使われた金庫が。扉は厚さ90cm、重さ25トン。耐震性を高めたほか、湿気から紙幣を守る機能も。関東大震災でも崩壊しなかった実績。今年7月から発行される新一万円札では、見る角度によって肖像画が動く特殊仕様に。
実は木造建築ではないという浅草寺、歴史のプロが「日本の誇るべき発明品」と絶賛する首都高速道路、桜の名所でもある日本橋など東京の魅力をこのあと紹介。歴史のプロによる投票で1位になりそうなものについて、出演者からは「東京駅」「浅草」など予想する声が。
東京藝術大学。東京音楽学校を基礎とし1949年に開校。赤レンガ館は都内最古のレンが建築とも。専門家からは「近代日本における芸術・文化の原点」などと創設者・岡倉天心を称える声が。卒業生は作曲家・坂本龍一、任天堂のゲームデザイナー青沼英二など。
外国人も感銘を受けるという「首都高速道路」。昭和37年に京橋-芝浦間の4.5kmが完成したのが始まりだが、現在は全長330km・1日約100万台が通行する交通の要となっている。箱崎JCTはヤマタノオロチの名で知られ、ベイエリアを臨むレインボーブリッジや東京タワーとともに麻布台ヒルズを眺める景色など様々な絶景でも知られ、2019年には建設技術を学ぶため44カ国から約340人が訪れている。専門家の清水草一氏は首都高は世界初の都市高速道路なのだと紹介している。昭和34年に首都高速道路公団が設立されているが、時を同じくして1964年東京オリンピックの開催が決定されたことで羽田空港から代々木まで選手・関係者など約5万人が移動できる道路が必要となった。日本の一般幹線道路は約20kmしか出せない状況となる中、都市に高速道路作るためには用地買収の必要もあったが、限られた幹線道路などの公用地や川を活用して建設を進め、空中作戦と呼ばれていた。そのために首都高は川の上を通る道路となった。最大の難所となったのは江戸橋ジャンクションで川の上に4層のジャンクションが設置される構想となっているが、柱を多く建てすぎれば川の流れが遮られ氾濫につながる危険性もあった。
首都高速道路を建設するにあたって課題となったのは4つの方向から来る道路を川の上で接続する江戸橋JCTだったが、これを解消するのは立体ラーメン構造で、ラーメンとはドイツ語で枠の意味となっている。鉄骨の結合部を溶接して一体化することで部材を軽量化して耐震性も向上させ、必要な柱は約3分の1に削減することができた。皇居周辺となる三宅坂ジャンクションは皇居への影響から地下にジャンクションを設置している。そして、羽田空港-代々木を結ぶ約33kmの道路が東京オリンピック開幕の9日前に生まれたのだった。
東京・新宿区の東京都庁は足を運ぶ人の多くが外国人となっていて、その数は多い時で1日5000人となっている。広がる夜景が目当てなのだという。その中で今年2月からはプロジェクションマッピングも始まっていて、規模の大きさに感銘を受ける人の姿も見られる。設計者は国立代々木競技場などを手掛け世界のタンゲとして外国人からも知られる丹下健三だが、スーパー柱という構造で知られているのだという。本来ビルには15~25本の柱が必要となっているが、都庁の主要な柱はわずか8本で太さ6.4mという柱選んだことでこの柱の少なさを実現している。丹下の息子で自身もコクーンタワーを手掛けるだけでなく都庁の建造にも携わった丹下憲孝氏に話を伺うと、高層ビルで柱のない空間を設計するコンセプトがあったのだといい、柱の数を減らすことで自由な作りとすることで仕事の変化にも対応するという思いがあるのだという。
東京の名所7位は山手線。山手線の1日あたりの平均利用者数は約400万人で、世界屈指の利用者数を誇る鉄道として知られている。また外国人観光客には新宿のネオン街を背景に山手線を撮影できるスポットが人気となっている。
東京の名所6位は浅草寺。創建628年は寺院として都内最古で、年間参拝者数は約3000万人に上る。浅草寺は過去何度か火災に見舞われたことがあり、再建の際には火事に強い構造と造形美を両立して建てられた。
一行は浅草寺の本堂に行く前に手前にある老舗玩具屋「江戸趣味小玩具 助六」を訪れた。この店では江戸時代から続く小さく精巧な豆おもちゃを販売していて、その種類は3500点以上に上る。特に外国人に人気なのが「ひょうたんからこま」で、10円玉2枚分のひょうたんの中に2~5ミリほどのコマが5つ入っている。またコマは回すことができる。
浅草寺に隠された職人技について。本堂は1958年に大岡實によって再建された。本堂の大部分は木ではなく鉄筋コンクリートでできているという。大岡は火災によるリスクから文化財の木造での再建に反対し、耐火性・耐久性に優れた鉄骨鉄筋コンクリートを採用するに至ったという。ただ鉄筋コンクリートで屋根の曲線を再現するのが至難の業で、原寸図を書いて形状を作り、コンクリートを流し込む型枠をこしらえるという手順を踏んで作っていったという。
浅草寺の屋根に隠された革新的技術について。本堂の屋根にはチタン製の瓦を採用し、それまで約900トンあった屋根の重さを約180トンにまで抑えることに成功したという。