2026年7月22日放送 22:00 - 22:45 NHK総合

歴史探偵
「風、薫る」コラボ 明治ナース誕生秘話

出演者
佐藤二朗 片山千恵子 生田絵梨花 
(歴史探偵)
スタジオトーク

今回は連続テレビ小説「風、薫る」とコラボレーション。スタジオにはドラマに出演する生田絵梨花が登場。「風、薫る」は実在した看護婦、大関和と鈴木雅をモデルとしている。明治時代、看護婦は下等な職業、病人の小使と蔑称されていたという。

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歴史探偵×風、薫る 明治ナース誕生秘話

「風、薫る」にも登場する絵双六によると、富裕層に嫁ぎ、子宝に恵まれることこそ、明治を生きる女性の理想像とされた。だが、明治が進むと、看護婦は女性の目指すべき姿の1つとなる。鹿鳴館の華、大山捨松は看護婦の養成に取り組んだ。9歳の時に戊辰戦争が勃発し、籠城戦を経験。籠城した女性が残した史料によると、傷病者のため、身分の高い女性が包帯づくりに参加していたという。藩主・松平容保の義姉もその1人だった。捨松は津田梅子らとともにアメリカへ留学し、先進的な看護と出会った。23歳で帰国するも、「女性であるから」と就職もできなかった。すると、捨松は伊藤博文、井上馨の妻や津田梅子らとともに日本初のバザーを企画。女性たちが繋がり、語り合う場を設けた。女性史に詳しい湯澤規子氏は「新しい女性像を捨松は共有したかった」と語る。バザーでは約8000万円を売り上げた。その寄付をもとに、日本初の看護婦養成所が誕生。

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スタジオトーク

歴史社会学者で、「風、薫る」の原案者である田中ひかる氏が挨拶。大山捨松たちの尽力の他、戦争のなか、銃後の女性が国の役に立てると看護婦は社会的に認められたという。ちなみに大関和、鈴木雅が着用した実習服は海外の看護服をルーツとする。「洋服を着る女の醜い代表者は看護婦である」と記された史料がある。家の外で働く女性の多くは袴姿。「風、薫る」では襟、袖が取り外し可能になっている。

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歴史探偵×風、薫る 明治ナース誕生秘話

白衣と明治時代の袴、看護服として機能的なのはどちらか、科学的に検証を試みた。プロジェクトには現役看護師の岡田陽香さんが協力してくれ、圧力センサーを装着。白衣のほうが袴姿よりも腕を上げやすく、腰をかがめやすい。岡田さん曰く、細かな作業も白衣のほうが集中してできると感じるという。日本赤十字社に関する史料には「白衣は名誉服」と記載されている。なお、看護服は長いスカートが特徴。女性が働くことが一般的でなかった時代、看護服は女性らしさとせめぎあいながら機能性を取り入れた。

スタジオトーク

鈴木雅は日本初の女性医師らと雑誌を刊行していて、月経の適切な処置について記述がある。田中ひかる氏によると、明治に入るまで月経は穢れとされ、月経中の女性が小屋に隔離されたこともあった。「風、薫る」のモデルとなった大関和は20年をかけて培った看護の知識、経験をもとに「実地看護法」を著した。

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歴史探偵×風、薫る 一ノ瀬りんモチーフ・大関和の集大成

リューマチを患っていた大関和は温泉療養しながら、「実地看護法」を執筆した。大関の乳母をしていた女性が那須で温泉宿を営んでいたという。当時、大関は東京看護婦會という組織のトップを務め、執筆のための時間、経済力があったと考えられる。明治時代の主婦の1日を描いたすごろくがあるが、須崎文代准教授は「女性の地位はずいぶん低かった。自室が欲しい、自分の時間を確保したいといった主張は厳しかったと思う」と話す。

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スタジオトーク

片山アナウンサーは明治において理想とされた女性像と比較し、「現代よりも選択肢がない。そう考えるとより大変だったんだって感じる」と語った。イギリスの女性作家、ヴァージニア・ウルフは「女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分ひとりの部屋が必要」と書き残している。佐藤二朗は明治時代の女性、看護婦の歴史を知り、「今を生きる僕らにもヒントが埋まっていた」と語った。

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(エンディング)
次回予告

「歴史探偵」の次回予告。

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