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オープニング映像。
板ばね式ホースクランプが重要な役割を果たしているのが自動車。オイル・ガソリンなどを配管から漏らさない役割を担っている。一般的な自動車1台に約70個使われている。この板ばね式ホースクランプを開発したのが今回のガリバー・東郷製作所。自動車用の様々なばね部品を手掛けていて、板ばね式ホースクランプの国内シェアは約70%。
東郷製作所の年商は406億円、従業員数は963人。海外4カ国に拠点を構える。従来のねじ式ではゴムホースが劣化して縮んだ場合、その大きさに合わせてねじを締め直す必要があった。一方で板ばね式はホースが縮んでも締まり続ける。工場の成形装置は自社で開発したもの。材料には炭素鋼を使う。
東郷製作所の板ばね式ホースクランプは材料である炭素鋼の板を自社開発した成形装置で丸く加工する。成形装置1台で1分間に約150個の部品を成形できるという。オーステンパー炉で約800℃に加熱し、300~400℃の硝酸カリウムなどの液体で冷やすことでばねの弾性が生まれる。
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自動車の内部は常に振動や衝撃がある過酷な環境。ホースクランプが外れてオイルなどが漏れると故障や事故につながる。東郷製作所の板ばね式ホースクランプに開いた三角形の2つの穴は締付けがゆるい部分をなくす工夫だという。三角形の穴で力が分散さる。ホースクランプは世界シェア約30%。1881年、鍛冶業からスタートした東郷製作所。当時はくわや脱穀機などの農機具を製造・販売していた。1929年、世界恐慌の影響などによって農機具事業が大きな打撃を受けた。
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農機具の製造・販売からスタートした東郷製作所。1929年に始まった世界恐慌の影響などによって農機具事業が大きな打撃を受けた。脱穀機に使っていた針金部品を将来普及が見込まれる自動車部品に転用できると、いち早くニーズを掴んで1943年、自動車用ばね部品の製造を開始。1973年には世界初の板ばね式ホースクランプを開発した。東郷製作所は電気自動車をつくりレースに参加している。エンジンを使わない電気自動車の普及によって板ばね式ホースクランプの需要は減ると見込まれている。そこで、ばね以外の新たな電気自動車部品の開発に挑んでいる。大容量の電気を流すためのバスバーを成形する装着を開発した。棒を曲げて成形するので材料の役8割が製品となるため歩留まりが良い。
「これからも変わり続けられる会社でありたい」と相羽社長は語った。
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知られざるガリバーの次回予告。