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オープニング映像。
今回のガリバーは多彩なねじの製造やねじを締める技術で世界をリードする日東精工。日東精工が得意とするのは主に電子部品などに使われる特殊ねじの製造。さらに、ねじを児童で締める機械は人の手で締めているような繊細の作業を可能に。
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- 日東精工
日東精工は多種多様なねじやねじ締め機などの自動組立機、水量計などの計測・検査装置、医療機器の4つの製造開発を柱とする会社。国内にグループ14社、海外では10の国と地域でグループ16社を展開。年商は471億円、従業員数は2228人。日東精工では顧客のニーズに応じて9万種類以上のねじを作っている。
通常、ねじ穴にはあらかじめ螺旋状の溝を作る作業が必要となる。アルミなど柔らかい素材の場合、事前に溝を作らなくてもねじのスクリューが溝を作るように進んでいくため手間とコストを減らせる。ただ、ねじを締める時の摩擦熱などでアルミがねじにくっつく凝着が起きやすくなってねじが外せなくなることも。この問題を解決したのが日東精工のねじ「アルミタイト」。おにぎり形のスクリュー部分はねじ穴と接触する部分が3点だけになって摩擦が少なくなることで凝着が起きにくく、締める力も軽減される。また、先端の山が大きく後ろの山が小さいことで摩擦が少なくなる。ねじを締めるとカプセルから粘液が飛び出して切子を吸着し落下を防ぐねじも作っている。
日東精工は多種多様なねじだけでなく、ねじを自動で素早く確実に締めるねじ締め機も開発。従来のねじ締め機は一定の力とスピードでねじを締めていたため、柔らかい素材に付ける場合、力がかかりすぎてたわみが生じることも。最新のねじ締め機では強弱を使い分ける職人技に近いねじ締めが可能。狭い場所や高さが異なる複数のねじ締めも素早く行えることで、製造現場の効率アップに貢献している。優れたねじ締め技術は住宅建築の現場でも役立っている。
1938年に創業した日東精工。当時、養蚕業がさかんだった綾部では女性の働き先は多かったものの、男性の就職先が少なかったことから地元の有志によって設立された。高度経済成長期に入ると、当時まだ普及していなかった十字穴付きねじの大量生産を開始。その後、工場の自動化の流れに着目して自動ねじ締め機を開発。業績が大きく躍進したきっかけは昭和40年代以降、爆発的に普及し始めたカセットテープ・ビデオテープへの採用だった。その後も顧客のニーズをくみ取り、モノづくりの現場の効率化に貢献してきた。近年、複数の異なる金属を組み合わせて様々なメリットを生む部品をつくる技術を開発。電気にまつわる様々な部品の一部として採用されている。
「顧客の期待を超える製品を提供するのが私たちの使命」と荒賀社長は語った。
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知られざるガリバーの次回予告。