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オープニング映像。
バスタ新宿では防火性能と耐衝撃安全性能を兼ね備えたガラスが使われている。駅などの大規模な建物や高層建築など人が多く集まる場所には建築基準法で火災の拡大を防ぐ建築とすることが決められている。そのため、高い防火性能を持つだけでなく、破片の飛散や落下、脱落のない工夫がされている。そのガラスを製造しているのが今回のガリバー、日本電気硝子。
日本電気硝子の年商は2992億円、従業員数は5498人。海外に14カ所、国内6カ所拠点を設けていて、海外売上高比率が80%以上。結晶化ガラスは800℃近くまで耐えられる。その特徴を活かして防火区画に採用されている他、調理器トッププレートにも使われている。結晶化ガラスは結晶を混ぜ込むことで結晶が熱をかけた時に縮んでガラスは伸びる。結晶化ガラス全体で見ると伸び縮みが無い材料になる。
ガラスの原料はシリカを主成分として、製品の特性に応じて他の原料などを混ぜてつくる。炉の中は電気とガスを使って効率よく原料を溶かしていく。通常の板ガラスは平にしたあと時間をかけて冷やしていくが、日本電気硝子では常に一定温度が保たれる特殊なロールを使うことで一気に冷やすことができて、ガラスに透明性を出す。この製造方法を使うことで高い耐熱性を持ちながら透明性の高い結晶化ガラスが作れる。ガラスを冷やしたあとに再び熱することで微細な結晶をガラスの中に均一に入れることができる。
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能登川事業場ではガラス繊維が製造されている。ガラス繊維を樹脂に混ぜ込むことで軽くて強度の高い自動車部品を作り出すことができる。溶かした原料を数千本の細いガラスにする特殊な製造方法ができる機械もすべて日本電気硝子が独自に作り出した。日本電気硝子は1949年創立だが、日本電気のガラス製造部門として誕生した。独立してラジオの真空管用ガラスを作り始めた。ブラウン管用ガラス事業に進出、海外にも進出する。液晶テレビが台頭してきた。
1990年代、ブラウン管テレビは液晶テレビへと移り変わろうとしていた。日本電気硝子の売上の2/3を占めていたブラウン管用のガラス事業は大転換を求められた。1999年、液晶用ガラスの成形技術に成功した。製造技術も進化して、スマートフォンに使われる0.025mmのガラスを作り出すことにも成功している。日本電気硝子では今、宝飾ガラスを開発している。分散度がダイヤモンドの2.5倍もある。結晶化ガラスを使って全固体ナトリウムイオン電池も開発中。
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「豊かな未来のお手伝いが特殊ガラスを通してできたら良い」と岸本社長は語った。
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知られざるガリバーの次回予告。