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山形県と宮城県を結ぶ路線にある赤倉温泉駅から今回の旅はスタートする。旅人・秦瑞穂は、最上小国川沿いにある赤倉温泉の宿「わらべ唄の宿 湯の原」を訪れた。ここでは、貸切風呂を日帰りで利用することができる。木造りの湯船に、源泉が掛け流されている。泉質は、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉。温度は42℃前後、ちょうどよい温かさ。湯船の隣の木造りの格子の向こうに最上小国川を見下ろせる。
山形県北部の鮭川村に、知る人ぞ知る秘湯「羽根沢温泉」がある。温泉街の中に宿は3軒ある。今回泊まるのは加登屋旅館。浴室に入ってまず気がつくのはほんのり漂う石油のような香り。嫌な臭いではなく、心地よさを感じる不思議な香り。泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。肌にまとわりつくようなとろみがあり、絶妙な心地よさ。大正時代、石油掘削を行った際に偶然発見された温泉。夕食は、鮭川村の名産であるきのこ料理を始め、滋味あふれる品々が並ぶ。
地元の集会所には、誰でも利用できる共同浴場がある。料金を入れると開くオートロック式のドアの先に、男女別の入口がある。源泉は一括管理されているので、宿も共同浴場も泉質は同じ。湯口に取り付けられたフィルターには湯の花が溜まっていて、なんとも言えない感触。
上山市の街なかには、二十数件の宿や共同浴場が点在している。今回の宿はかみのやま温泉「はたごの心 橋本屋」。1935年、宿の創業者が資材を投じて温泉を掘削し、1948年に旅館を開業した。客室は全16室。専用の露天風呂がついた部屋もある。広々とした内湯には、透き通ったお湯が掛け流されている。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。内湯の奥には露天風呂があり、山形と宮城にまたがる蔵王山の大岩をくり抜いて作った豪快な湯船が設置されている。
かみのやま温泉「はたごの心 橋本屋」の夕食は、広々とした個室でいただく。山形牛のしゃぶしゃぶをはじめ、山と海の幸が揃えられた夕食。ラウンジはフリードリンクで、ワインやウイスキーなどを楽しむことができる。客室専用の岩風呂も、露天風呂と同様、蔵王の岩から作られている。