人間は穀物由来の加工食に依存している。麺類などに使われる穀物はとうもろこしで、酵素や酸などを加えて化学反応を起こさせると無色透明の液体「異性化液糖」になる。異性化液糖は液体に溶けやすく低温でも甘みを感じやすい。そこから劣化しにくく保水力がある加工でん粉が生まれた。できたてでなくてもしっかりした麺や、時間が経ってもしっとりとしたケーキは加工でん粉により生まれた。限られた作物から欠かせない成分を抽出、大量生産などに耐える食の単一化に人類はたどり着いた。しかしこの食の単一化は近年にない環境破壊を生む。ブラジルの、本来は農地に適さないとされたセラードという土地に、人間は大きな大豆の農場を作った。このセラードは水源地であり、3000種の動物が生息していたという。このセラードがなくなることで、土地の保水力が失われると砂漠化が進んでいくという。人間はこうした事実に気が付き立ち止まることが可能ななのか。

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