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オープニング映像。
去年1月28日、埼玉県八潮市、多くの車が行き交う交差点に突如現れた大きな穴。中に見えたのは運転手を乗せたままのトラック。陥没現場は崩落を繰り返し日常の風景は瞬く間に変わった。トラックの運転手の男性は遺体で見つかっている。
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陥没事故から7か月後。木下さんの自宅は車の移動が制限されたゲートの中にある。自宅を出ると目の前で続いていたのは復旧に向けた工事。半年以上が経っても以前のような生活は戻っていない。部屋には下水の悪臭が充満している。空気清浄機を使っても完全に消すことはできない。陥没の原因とされているのは下水道管の破損。下水から発生した硫化水素によって下水道管が腐食、そこから周辺の土砂が地下水とともに流れ込んだ。その結果、下水道管の外側に空洞が出来、陥没が発生したと考えられている。硫化水素が原因とみられる金属の腐食が見られ、アクセサリーも黒く変色した。硫化水素を測定し、半径約200m420世帯の住民にアンケートも行い被害の実態も調べた。
陥没現場では復旧に向けた工事が進んでいる。全面復旧には5年から7年かかる見通しという。全国の下水道管は約50万km、地球約12周分の長さ。陥没事故を受け各地ではレーダーを搭載した車による地中の空洞調査が行われ、特別重点調査が実施された。緊急度1は原則1年以内に対策が必要、緊急度2は応急措置をした上で5年以内に対策が必要。緊急度1が見つかったのは全国36の都道府県、約75kmにも及ぶ。特別重点調査は直径2m以上で設置から30年以上経過した下水道管。全国で道路の陥没事故が相次いでいる。広島県福山市では約800mの下水道管が原則1年以内に対策が必要。応急措置は部分的な修理で、補修工事は下水道管全体を補強すること。補修工事の目標は調査結果の公表から原則1年以内に完了することという。現状下水管の補修工事は自治体任せとなっている。
下水道管は災害というリスクにも直面している。能登半島地震直後にはほとんどのマンホールが液状化により浮き上がった。市内の一部では下水道の復旧をやめ合併浄化槽への転換が決まった。家庭から出る汚水をきれいにして流す設備で下水道管・処理施設は不要という。維持に莫大な費用がかかるため下水道施設を廃止した街もある。合併浄化槽は都市部での導入は難しいという。
陥没事故が起きた埼玉県八潮市、現場近くの住民たちは新たな一歩を踏み出していた。木下さんは周辺の住民に呼びかけこれからを共に歩んでいくための団体を立ち上げた。
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NNNドキュメント’26の次回予告。
