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印象派誕生から150周年の今年世界中で展覧会が開催されている。その盛り上がりと並行するように浮世絵が再び世界から注目を集め始めている。モネの自宅には200点以上ものコレクションがあり、モネのコレクションのひとつが現在に甦ろうとしている。浮世絵は約200年前に庶民の間で大流行したフルカラーの木版画。プロデュースする版元、原画を描く絵師、木版におこす彫師、それをする摺師によって作られる分業制のアート。19世紀なかば、ヨーロッパで熱狂的な日本ブーム「ジャポニスム」が巻き起こった。浮世絵は包み紙や緩衝材として西洋に伝来したといわれている。西洋美術の伝統にはなかった鮮やかな色彩や斬新な構図、自由な発想は西洋のアーティストたちを魅了した。中でもモネは200点以上の浮世絵をコレクションし、自宅には日本庭園をつくった。さらに、浮世絵は日本の現代アーティストたちにも影響を与えている。
オープニング映像。
浮世絵木版画工房「高橋工房」は江戸時代から代々浮世絵を刷り続けている。摺師が2名在籍し、今でも葛飾北斎や歌川広重を始めとした江戸時代の浮世絵を制作・販売している。扇子・団扇の老舗「伊場仙」は浮世絵の版元もしていて、モネとも深い関係があるという。モネが作品に描いた扇子や団扇、実際に所有していた歌川国芳の名作も伊場仙が制作。今回、社長の吉田は高橋工房と協力し、モネが愛した浮世絵と扇子と団扇の実物の3点を150セット限定で復刻・販売するという。
浮世絵とはいくつもの色版を重ねて作る木版画。グラデーションをつけ作品に柔らかさを出す技法“ぼかし”は摺師の技量が問われる技術のひとつ。布の質感を表現する技法“布目摺り”は版木に布を貼り付けて上からこすって布目を写し取っている。紙に模様などを凹凸で浮き出るようにする技法“空摺”では雪などを表現する。
現代のアーティストが絵師を務めた浮世絵。『春ごもり(スマホ)』は現代の春画。舘鼻則孝がコラボしたのは赤一色で摺られた疱瘡絵。伊場仙と高橋工房はモネが愛した浮世絵などを現代に甦らせ、150部セット限定で復刻・販売する。さらに、メタバース空間にある「浮世絵美術館」に新たなゾーンがオープンする。
沼田優j香 個展 IMAGINARY BURGER SHOPの告知。
「絹谷幸太展 ―宇宙からのまなざし―」の告知。
エンディング映像。