国は保育園などの送迎バスに安全装置の設置を義務づけた。こども家庭庁によると、ことし3月末までに、全国で対象の送迎バス5万4000台余りすべてに設置できたとみられている。ただ安全装置が設置されていたのに、降ろし忘れが起きてしまった事例もあった。埼玉県内の認定こども園では、去年7月座席で眠っていた4歳男児が15分ほど取り残された。バスに設置されていたのはエンジン停止後に警報を鳴らして運転手に車内の確認を促すタイプのものだった。しかしこのときはエンジンを切らなかったために装置が作動せず、目視や降車時の人数の確認でも気付けなかった。園は改めて対策を見直し、バスが到着した際は、安全装置が確実に作動するよう、必ず一度エンジンを切ったり、全員が降りたことを複数の人で確認するよう徹底したりするなど、園全体でチェック体制を強化した。