つくばエクスプレスで車内トラブルなどが増加傾向にある中、運行会社は犯罪を未然に防止しようとリアルタイムで車内の状況を確認できる防犯カメラをすべての車両に設置した。つくばエクスプレスを運行する首都圏新都市鉄道は、これまで進めてきた防犯カメラの設置について、今月中旬に41編成246両の全車両で完了したと発表した。防犯カメラは1両ごとに4台設置され、映像は総合指令所などで必要に応じてリアルタイムで確認できるようになっている。運行会社によると、車内での痴漢や乗客同士のトラブルはコロナ禍以降、年々増加していて、昨年度は73件と、2020年度の4倍に上っている。つくばエクスプレスではこれまでも駅や車内で警備員による巡回が行われてきたが、運行会社は、防犯カメラの映像を通じトラブルが発生した際の素早い状況の把握や対応が期待できるとしている。このほか運行会社はことし4月から20あるすべての駅の改札口付近に、列車の遅延や他社への振替輸送といった最新の運行情報などを表示する大型の液晶ディスプレーを導入することを決め、乗客の安心につなげていきたいとしている。