2021年8月、タリバン政権の樹立から3年余り経ち、アフガニスタンでは女性の就労や女子教育などの女性権利を制限する動きが強まっている。深刻化しているのは人権活動家や前政権の関係者に対する迫害。タリバンから死刑宣告を受けたある一家が国外脱出を図る映像を紹介。去年8月、アフガニスタンで暮らしていたその一家を取材していた。前政権の弁護士として働いていた女性はタリバンから命を狙われ、夫や子どもと2年近く潜伏生活を送っている。女性は夫からの暴力が耐えないアフガニスタンで多くの女性達の弁護を務めてきていたが、ある日にタリバンから召喚状が届き、召喚状には家族を含めた殺害予告を意味しており、事実上の死刑宣告を受けていた。女性の夫は一度タリバンに捕われ一月近く女性の居場所を聞かれ拷問を受け、なんとか女性は夫の釈放にこぎつけ、その後は隠れ家を転々として潜伏し続けている。女性の息子はてんかんの持病であり投薬治療が欠かせないため女性自身が身の危険を呈して通院に付き添っている。そんな女性一家がたどり着いたのが「REALs」の瀬谷であり、瀬谷は女性一家を国外退避させるために1年以上に渡って生活費などの支援を行っている。2023年10月、瀬谷は女性から夫が一家心中を図ったとメールで知らされた。極限状態に置かれた女性一家を瀬谷は隣国のパキスタンに一時的に避難させるべく動き出していた。その数カ月後、女性一家のアフガニスタン脱出の日が決まった。