2024年12月2日放送 1:28 - 2:28 TBS

ドキュメンタリー「解放区」
“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出
“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出

2021年8月、アフガニスタン・カブールはイスラム原理主義組織タリバンの手に落ち、国外に脱出を図ろうとする国民で溢れかえっていた。難民の多くがパキスタンに流れ込み、首都イスラマバードの商業地区では一際賑わいを見せる場があった。通称「アフガン・ストリート」には戦火を逃れてきたアフガニスタンの人々が小さなコミュニティーを構築して生計を立てている。アフガニスタンの伝統的なファストフードの店を経営する男性は約2年前にタリバンの実効支配から逃れるために一家揃ってパキスタンにやってきていた。女性用ドレスの販売店を営む男性はアフガニスタンで店を開いていたがタリバンから閉鎖を命じられたという。郊外・住宅街の一角にアフガニスタン難民学校があり、自身も難民である教師が子どもたちに教えている。教室に隣接するアパートの一室で一家と生活している女性は夫がタリバンに命を狙われたことをきっかけにパキスタンへ逃れてきていた。女性の夫はアフガニスタンで警察官をしていたが、タリバンが政権を握ってから同僚たちが殺されるのを目の当たりにしてきたなどと明かした。女性一家はパンを売りながら難民学校の運営を担っている。女性一家の退避を手助けしたのは世界各地で紛争解決に取り組んでいる認定NPO法人「REALs」の理事長である瀬谷であった。瀬谷は過去に外交官として紛争地で武装解除の任務に携わり、これまでの人脈や経験を活かしてアフガニスタンの人々を先進国に受け入れてもらうように折衝を重ねてきた。「REALs」は313人のアフガニスタン人を国外退避させ、1500人以上に食糧や医療等の生活支援を行ってきた。そのうち90人がドイツ、57人が日本へ難民として生活していて、今なお日常的に瀬谷のもとに助けを求める声が相次いでいる。

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“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出
“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出

2021年8月、タリバン政権の樹立から3年余り経ち、アフガニスタンでは女性の就労や女子教育などの女性権利を制限する動きが強まっている。深刻化しているのは人権活動家や前政権の関係者に対する迫害。タリバンから死刑宣告を受けたある一家が国外脱出を図る映像を紹介。去年8月、アフガニスタンで暮らしていたその一家を取材していた。前政権の弁護士として働いていた女性はタリバンから命を狙われ、夫や子どもと2年近く潜伏生活を送っている。女性は夫からの暴力が耐えないアフガニスタンで多くの女性達の弁護を務めてきていたが、ある日にタリバンから召喚状が届き、召喚状には家族を含めた殺害予告を意味しており、事実上の死刑宣告を受けていた。女性の夫は一度タリバンに捕われ一月近く女性の居場所を聞かれ拷問を受け、なんとか女性は夫の釈放にこぎつけ、その後は隠れ家を転々として潜伏し続けている。女性の息子はてんかんの持病であり投薬治療が欠かせないため女性自身が身の危険を呈して通院に付き添っている。そんな女性一家がたどり着いたのが「REALs」の瀬谷であり、瀬谷は女性一家を国外退避させるために1年以上に渡って生活費などの支援を行っている。2023年10月、瀬谷は女性から夫が一家心中を図ったとメールで知らされた。極限状態に置かれた女性一家を瀬谷は隣国のパキスタンに一時的に避難させるべく動き出していた。その数カ月後、女性一家のアフガニスタン脱出の日が決まった。

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人体の構造について

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“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出
“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出

今年1月、REALs事務所で瀬谷は女性一家に一通の指南書を送っていた。指南書には一家で国境を超えるための注意事項が綴られている。脱出には現地の支援チームが女性一家に付き添い、潜伏先から国境まで来るまで移動する。出発前日、女性は家族の安全が確保できて嬉しいが祖国を後にし両親や兄弟と離れることは寂しいなどと心境を明かした。

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占領都市

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“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出
“死刑宣告”の弁護士一家 アフガンからの脱出

2024年1月11日、女性一家はアフガニスタン・カブールから支援者とともに出発した。一方でREALs事務所では瀬谷が現地支援チームと連携し進捗をやり取りした。女性一家たちは1つ目のチェックポイントである検問所に到着し、難なく突破すると深夜でありタリバンの警戒が薄れたこともありそのまま5つの検問所も一気に突破した。トルハムでの出国審査を受けた女性一家は息子の治療のために国外に出ると説明し、病状を記す書類を提示した。瀬谷は女性から出国スタンプを得ることができたと知らされた。女性一家は無事にパキスタンに到着し、支援者たちと合流した。

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パキスタンの首都イスラマバードに到着した女性一家はSIMカードを購入し、母国に残してきた家族たちに連絡した。女性から無事に国外退避できたと電話で知らされた瀬谷は女性一家のドイツ受け入れが決まるまでは引き続きサポートしていくなどと告げた。翌日、女性一家は揃って公園を向かい、久しぶりの自由な生活を楽しんだ。一方でパキスタンではアフガニスタン難民を巡って大きな政策の転換が始まっていた。

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1979年、旧ソビエト侵攻以降400万人以上のアフガニスタン難民を受け入れてきたパキスタン。タリバンが再び実験を握って以降、パキスタン内でアフガニスタン人によるテロが相次いでいるとして去年11月に難民らの強制送還に政府は乗り出していた。アフガニスタン難民キャンプでは約1万5千人の難民が生活してきたが政府は家屋を取り壊すなどをして約半数の難民に立ち退きを命じた。強制送還の対象は滞在許可などを持たないアフガニスタン難民ら約170万人で、難民たちはかつてないほどに追い詰められていた。難民たちが生活している郊外のアパートの一室で暮らしている女性は、約2年前に娘とともにアフガニスタンから逃れてきていた。女性はタリバンが復権して以降、女性の人権や女子教育の制限がされるようになると仲間たちとともに路上で抗議活動をするようになった。女性は仲間たちがタリバン兵に次々と拘束される中で、夫が行方不明となっていた。女性はアフガニスタンからの脱出を決意するも全員分の旅費を工面できず、6歳の娘だけを連れて国境を超えた。女性は強制送還を免れたものの、警察に見つかることを恐れ殆ど外出できないでいた。今年2月、国外退避に成功した女性一家を再び取材し、女性一家も強制送還を恐れて殆ど外出していないのだと明かした。女性はとりわけ女性の権利を取り戻す活動に取り組みたいのだなどと打ち明けた。今年9月、女性一家のドイツ受け入れが決まった。

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ターリバーン
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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