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オープニング映像。
フランス人のジュリアンは2022年7月、安楽死するためにスイスにある施設に妹とやってきていた。日本やフランスでは認められていない安楽死。ジュリアンがやってきたのは海外からの希望者も受け入れているスイスの団体が運営している。ここでの安楽死は点滴に致死薬が投入され、静かに眠りにつくことになる。2022年6月に取材陣はフランスで入院していたジュリアンを取材した。ジュリアンは9年前に交通事故で脊椎損傷し、首から下が不自由となり重い障害が残っていた。ジュリアンの体の痛みが消えることはなく2日間も眠れない時があり、同居する両親に幾度となく自分を殺してほしいと頼んできたなどと明かした。そしてジュリアンは国内では安楽死が認められていないため、国外でその地を探し続け、外国人も受け入れているスイスの団体がジュリアンの受け入れを決めた。それでもジュリアンにとっての心残りなのは高齢の両親なのだなどと告げた。ジュリアンと同じ病院で長い間共にリハビリに励んできた女性は、ジュリアンの苦しみを理解し、安楽死に賛成し、ジュリアンも女性を2人目の母だと慕っている。
「オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版」の告知。11月29日公開。
2022年7月、フランス・ペルピニャンで入院していたジュリアンはリハビリ仲間の運転する車でスイスへ旅立った。前日、ジュリアンは同行できなかった両親と別れを告げていた。スイス・バーゼルにある団体の施設に到着したジュリアンは一人で運転してきたリハビリ仲間の女性に感謝を伝えた。翌朝、長距離移動での披露からジュリアンは高熱にうなされていた。翌日、体調を取り戻したジュリアンは仲間たちと食事し、ジュリアンの妹もフランスから駆けつけていた。この日はジュリアンの安楽死が最終的に認められるかが判断される日であり、ジュリアンのもとに結果を伝えに医師がやってきた。
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この日はジュリアンの安楽死が最終的に認められるかが判断される日であり、ジュリアンのもとにやってきた医師・エリカは、ジュリアンに安楽死がしたい理由を聞き出した。エリカが代表を務めるライフサークルは2011年に設立した安楽死団体であり海外からの希望者も受け入れているが現在は新規受け入れを終了している。会員数は約1500人、うち日本人が62人であり13年間で約750人、うち日本人7人の安楽死をほう助してきた。安楽死はオランダで法制化されるとヨーロッパで広がり、10カ国以上で安楽死が認められている。ジュリアンが安楽死の要件を満たしているのか確認したエリカは、ジュリアンの安楽死を許可し、他の医師からの許可も得ているため翌日に安楽死を実行することとなった。最後に一日一人と話す時間を持つよう伝えられたジュリアンは妹だけは特別なのだと伝えた。
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ジュリアンの安楽死のためにスイスまで同行してきたリハビリ仲間たちは、ジュリアンの安楽死という決断について、ジュリアンとは毎日、時には徹夜で語り合い最後には彼の痛みを理解でき、自分がジュリアンの立場であっても安楽死を選択するだろうなどと伝えた。ジュリアンにとっての最後の晩餐会が行われ、ジュリアンは妹やリハビリ仲間たちと思いを伝えあった。ジュリアンは幼少期から外を駆け回って遊ぶ子であり、市役所職員として森林管理の仕事に就き、森の中を駆け巡っていた。そんなジュリアンが体の自由を奪われたことに妹も心を痛めてきたなどと明かした。
安楽死当日を迎えたジュリアンはあまり寝付けなかったなどと明かした。ライフサークルの施設に向かったジュリアンは妹やリハビリ仲間たちと最後のひとときを過ごした。エリカから最終意思確認を受けたジュリアンは自ら契約書にサインした。スイスでは医師が患者に薬物を投与して安楽死させる積極的安楽死は禁止されているため、処方された致死薬を患者本人が体内に取り込むこととなる。ジュリアンは点滴に入った致死薬のストッパーを鼻を使って開ける練習を事前に行い、準備が終わると、同行してきたリハビリ仲間たちや妹、また電話で両親と最後の言葉を交わした。そしてジュリアンの安楽死は自らの手で実行された。
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ジュリアンの安楽死が行われてから1年、2023年7月。フランス・ペルピニャンにてジュリアンを看取ったリハビリ仲間は、ジュリアンの死を目の当たりにしたのはショックであったが、その顔を見たとき、安らかだったことが理解できたなどと語り、またジュリアンとの思い出の地を訪れていた。ジュリアンの弟分でもあったリハビリ仲間はジュリアンに進められたタトゥー師の国家資格を取得していた。ジュリアンの妹はジュリアンが遺灰になって戻ってきたため何もない状態なため部屋に写真コーナーを設けたのだなどと明かした。そんなジュリアンの妹は、当初ジュリアンの安楽死を受け入れられなかったが、兄の痛みを知り近くで見ている中で次第に考えが変わっていったなどと告げた。ジュリアンは自分の最期の姿を通して安楽死について皆で考えてもらいたいと言い残して旅立っていた。
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- ペルピニャン(フランス)
エンディング映像。